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秦野版 公開:2023年11月17日 エリアトップへ

秦野市議会第67代議長に就任した 横山 むらさきさん 曽屋在住 63歳

公開:2023年11月17日

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「本物」のある街を生かす

 ○…「市議の皆さんの良い部分を引きだし、市民の幸せのために一致団結していきたい」と声に力を込める。当選は今回で5回。これまで文教福祉委員会委員長や環境都市常任委員会委員長を務め、2015年から16年には副議長も経験した。名前の由来は、本の虫だった父が付けた「紫式部」。自身も読書を通し人間力を育てようと、1期目に新生児と保護者に本を贈る「ブックスタート事業」に挑戦、学校の朝読書も推進してきた。

 ○…東京都武蔵野市出身。学生時代は「絵」が中心で、中高では美術部に所属、進学した東京学芸大学では美術科で学んだ。「絵の師から『一流のものに触れなさい』と言われて、美術館にもよく足を運んだ」という。大学卒業後は千葉県松戸市で教鞭を執り、結婚を機に退職。子育ての場所として秦野を選び、男女2人の子どもを育てた。

 ○…幼少期、地元の武蔵野市は蛍が見られたが、土地開発の影響でその光を失った。だからこそ、秦野の自然に胸がときめいた。「川や山が身近でとてもいい子育て時代だった。蛍や鳥、虫に囲まれ、原体験で命の大切さを学べる場所」とほほ笑む。環境省の参事が視察に来た際に、市を「本物が少しずつある場所」と表現したことが心に残っている。「本当にその通りだと思って」

 ○…市議初当選時、最初に学んだのは北欧諸国の福祉制度だった。税率の高さに反して国民の不満が少ないのは、充実した福祉制度はもちろん「根底に政治や政府への『信頼感』があるから」と考える。多くの新人が挑戦した今夏の選挙、注目が高まる中で投票率が減少したことも気にかかっている。「秦野市も開かれた信頼される議会にならなくては」。柔らかな口調から、芯の強さをのぞかせた。

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