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秦野 文化

公開日:2024.03.08

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「秦野は日本のザルツブルグ」
指揮者 新通英洋さん

  • 【新通英洋氏プロフィール】日本、ロシア、英国で指揮の研鑽を積んだ。ポーランドで行われた第5回フィテルベルク国際指揮者コンクール第2位受賞を皮切りに国内外で活躍。帰国後はNHKや日本テレビの音楽番組、また各地のラジオ放送にも出演。近年は映画音楽にも活動の場を拡げ、ジョン・ウィリアムズ・レパートリーで高く評価された指揮は、オーケストラから輝かしいサウンドを引き出す。大阪音楽大学特任教授。

 ▽丹沢の麓、ここ秦野で開催されている歴史ある音楽祭といえば「丹沢音楽祭」。今年34回目を迎えるこの音楽祭の指揮者を務める。今年の音楽祭は市民オーケストラが難曲「アルプス交響曲」に挑戦する。昨年秋からクアーズテック秦野カルチャーホールで練習を重ねる団員たちの指導のため、都内の住まいからここ秦野へ毎週のように通っている。やわらかい物腰、絶やさない笑顔、団員1人ひとりに「どう?元気」「良かったよ」「また来週ね」と声をかける。練習の合間のひと息つく時間も団員たちに取り囲まれる。温かく、そして熱い指導に虜にならない人はいない。

 ▽「秦野は日本のザルツブルグだよ」と世界的な音楽祭を開催する街になぞらえた。秦野を「美しい山々、美味しい水、澄んだ空気、そして文化がしっかり根付いているまち」と評す。「アルプス交響曲という大曲に挑もうというアマチュア音楽家たち、オーケストラがあるということは文化が根付いている証。美しい大自然のもとで人と人がつながっている、素晴らしいまちだね」。

 ▽佐渡島出身。ピアノに夢中だった中学生の新通少年の心を動かしたのは、ヴィルヘルム・ケンプが弾くベートーヴェンの6大ピアノソナタ。「偉大なる精神、崇高さとはこのように語りかけてくるのだろうか」と、子ども心にも感極まる瞬間の醍醐味を覚えたという。「芸術は人を動かす」ということを知った。そして自分も表現者になるんだと決意したという。

 ▽今回の丹沢音楽祭のプログラムはアルプス交響曲をメインに据えている。アルプス交響曲は、世界でも類を見ない、オーケストラの魔術師といわれる作曲家リヒャルト・シュトラウスのアルプス登山を表現した映像音楽作品だ。そして音楽祭のもう一つの柱となる曲は、日本の偉大なる音楽家・武満徹の「波の盆」だ。東京オリンピックで流れ、改めて注目されたこの曲は、戦争によって翻弄されたハワイ日系移民家族を描いたテレビドラマ(1983年放送)に使用された美しい曲だ。

 ▽音楽祭の最後を締めくくる曲には、毎回音楽祭の冒頭で演奏される「丹沢讃歌」を据えた。「このまち(=秦野)には、丹沢讃歌という美しい曲がある。今回はあえて、最後の曲に丹沢讃歌を選んだよ。僕とオーケストラは、丹沢の春夏秋冬を映像が浮かぶように演奏するからね」。「今回の音楽祭は丹沢の麓・秦野で開催するからこそ価値のあるプログラムになっている。ぜひ聴きにきてほしい」と語った。第34回丹沢音楽祭は、3月17日(日)午後2時開演。クアーズテック秦野カルチャーホール大ホールで開催される。

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