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秦野 人物風土記

公開日:2024.08.23

東公民館で8月31日に行われる講座の講師を務める
木村 晴生さん
東田原在住 77歳

物理を楽しく面白く

 ○…昨年から東公民館で、物理教師の経験を生かし、講座を開催している。今回は「波から見えてくる物理〜本物・偽物の波を作って波を知りましょう〜」がテーマ。参加者と一緒に模型を作ることで、目で見て仕組みがわかるような工夫を凝らす。苦手意識がある人に対し「問題を『解く』のではなく『わかる』ようにしたい。物理の面白さを伝えられたら」と語る。

 ○…小学生の時から自然現象に関心があった。特に「浮力」には強い興味を抱き、自身でモーターなどの装置を作り、浮力の存在を確かめたほど。「火薬のロケットや磁石などの作成を学校の先生が許可してくれたのは大きかった」と当時を振り返る。中学生の時にノーベル物理学賞受賞者である湯川秀樹に関する本などを読み、物理の面白さに気づいた。「文学作品よりも理系の本をよく読んでいました。同じ趣味の友人と話すのも楽しかったです」

 ○…長野県松本市出身。物理に常に接する仕事にしようと、大学を卒業後に教員採用試験を受け神奈川へ。向(むかい)の岡(おか)工業高校や希望ケ丘高校、座間高校で教鞭をとった。「工業高校では学ぶ機械や電気は物理がベースにあるため、生徒も熱心で教える側としてもやりがいを感じた」と話す。定年後も教師を続け、現在は、東京工芸大学厚木キャンパスでチューターとして週に2日程度勤務している。「学生の疑問に答えるお手伝いをしています」と笑顔で話す。

 ○…趣味は畑仕事。家族と一緒にピーマンやナス、キュウリなどを栽培してきた。現在はブルーベリーを無農薬で栽培しジャムもつくっている。昨年は約30kgを収穫した。「熟したのを見極め、甘いのを選別して収穫しています」と朗らかに語る。

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