秦野 人物風土記
公開日:2025.07.18
「THB秦野中井ポニー」の監督を務める
池田 慶さん
中井町在住 49歳
いまも夢見る甲子園
○…「甲子園に出たい」。息子・照さんの言葉がチーム発足のきっかけ。1型糖尿病を患い、医師から許可を得て野球を始めたのが小5からの照さん。実力をつけるには自分を甲子園球児にしてくれた父直伝の練習メソッドしかない-。妻・英里さんの「あなたがチームを作って教えなさい」という言葉が背中を押し、2022年にチーム発足。3年連続となる夏の全国大会の初戦を7月19日に控える。中3になった息子も一緒だ。
○…父も元甲子園球児で社会人野球の選手でもあった。転勤が多く幼少期は川崎で過ごし、千葉に転居した小5から野球を開始。中2で名古屋に引っ越し、軟式野球クラブに所属。レギュラーになれなかったが「『必ずチャンスが来る』という父の言葉を信じ自主練を続けた」。千葉に戻り、志学館高校に進学。3年春まで補欠投手だったが練習試合で実力を発揮し夏はエースに大抜擢。県大会2回戦の完封試合で勢いをつけ、親子2代で甲子園球児になった。
○…大学は監督で選び東海大へ。しかし野球部に入ってすぐ、プロになる選手と自身との格の違いを思い知り学生コーチの道に。卒業後はミズノ(株)に就職した。「就職も甲子園の実績があったから。甲子園を目指すその中で出会った仲間や経験が一生ものになる」。同社退職後、整体師の資格を取り本町で店舗を構えた。現在は(株)THB JAPANとして運営する。
○…大会前の決起会では選手の思いを聞き「最初からわんわん泣いてしまった」と愛情ゆえの涙もろい一面も。選手にとって自身は”第2の父でありたい”と語る。いずれは高校野球の監督になるという夢がある。「人生を変えたあの熱狂をもう一度味わえたら」。夢追うまなざしは、今も健在だ。
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