神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
神奈川区版 公開:2016年11月24日 エリアトップへ

連載寄稿 イルカ博士の生命感動日記 ㊻水中出産で生まれたスイマー

公開:2016年11月24日

  • LINE
  • hatena

 リオ五輪で活躍された競泳の池江璃花子選手は水中出産でうまれ、イルカのように速く優しいスイマーに成長されたそうです。

 イルカも人間と同じ一回のお産で一頭しか産まない単胎の哺乳動物ですが、陸上の動物と違って水中でお産します。産婆さん役の雌イルカが付き添う中、母イルカのお腹からイルカの尾が出始めて(人間なら逆子の生まれ方です)、無事に水中でへその緒が自然に切れるとみんなで元気な赤ちゃんイルカを水面へ押し上げてやり、最初の空気呼吸をします。人間のようにオギャーと鳴きませんが、これがまさに最初の呼吸となり、すぐに泳ぎ出します。

 人間の水中出産の場合も人工的な施設の中ですが、ほぼ同じように母親のお腹の羊水と同じ体内温度環境を再現して行われます。水中でのお産の主な特徴は、母子ともに痛みが少なく、羊水と同じ温度や水の環境で母体をリラックスさせるので恐怖の波動が少なく安心だといわれます。

 水中出産は、空中出産に比べて胎児が母親の羊水からいきなり空中へ飛び出さず、穏やかな水の中で一時的に数分程度過ごしてから、母親と繋いでいたへその緒が切れて、ゆったりと空中へ取り上げられて静かに呼吸が行われます。私がこれまで、野生のイルカや水族館の出産シーンを観察した経験から思うことは、そうしたゆったりとした時間を経て生まれる赤ちゃんから、立ち会ったみんなが「生きる喜びと力」をもらい癒されるのだと思います。(自著『イルカの學校』55頁)

【日本ウエルネススポーツ大学特任教授・岩重慶一(問)iwashige@gmail.com】
 

神奈川区版のコラム最新6

「うまくいかない時のヒント」

子育て応援コラム10

「うまくいかない時のヒント」

3月28日

「早期教育前に礼儀作法」

子育て応援コラム9

「早期教育前に礼儀作法」

2月29日

「一流の専門家から学ぶ"はたらく"と"はためいわく"」

「金沢動物園に辰はいるの?」

「金沢動物園に辰はいるの?」

金沢動物園 干支コラム

1月1日

「子どもに家事の手伝いを」

子育て応援コラム6

「子どもに家事の手伝いを」

11月23日

「読者×体験」

子育て応援コラム5

「読者×体験」

10月26日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月18日0:00更新

  • 2月29日0:00更新

  • 2月15日0:00更新

神奈川区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月20日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook