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宮前区 人物風土記

公開日:2011.11.18

「フロンタウンさぎぬま」で開かれる第1回アンプティサッカー日本選手権に出場する
春田和陽(かずあき)さん
区内馬絹在住 40歳

競技の魅力伝えたい



 ○…「思い切って足を切ってから気持ちが楽になりましたね」。20歳の頃、バイク事故で左足に障害を抱え、今から2年前にひざ下を切断した。すでに神経はなく、歩行も不自由、骨髄炎などで何度も入退院を繰り返しながら切断に踏み切れなかったのは「やっぱり親からもらった身体だし、義足となることに抵抗があった」と話す。その転機となったのが義肢製作で世界でも知られる齋藤拓技師の勧めと、アンプティサッカーとの出会いだった。「今はもうやみつきですね」。朗らかな笑顔で語る。



 ○…仕事は都内通信会社に勤務する。スーツの下が義足のほかは、日常生活や移動など健常者と変わりはない。競技も小学生にサッカー経験があったため「またサッカーができるんだ」とすぐにのめり込んでいった。足を切断した人が気軽に始められるスポーツだが、国内での普及はまだまだこれから。義足生活者は人口の1%ともいわれるが「義足であることを隠して生活している人も少なくない」ことも競技人口が増えない理由だという。「アンプティサッカーをもっと多くの人に伝えたい」。来月3日の日本選手権では選手としては勿論、裏方としても準備に奔走している。



 ○…所属するFCガサルスは、日本初のアンプティサッカーチームとして昨年アルゼンチンで行なわれたW杯に日本代表として出場した。開催国で強豪のアルゼンチンやウクライナなど4カ国と対戦。しかし結果は全敗。今大会優勝して「悔しさを晴らしたい」と、来年イランで開かれる次回W杯でのリベンジを誓う。



 ○…結婚、そして昨年長女が生まれるなど「足を切断してから全てが良い方向にいっているような気がする」とニコリ。埼玉や千葉、神奈川など練習で各地を転々とする週末も、いつも家族が付き添ってくれる。「妻のバックアップがなければ、今の僕はないと思う。本当にかけがえのない存在」。家族愛で勝利をめざす。

 

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