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町田 人物風土記

公開日:2012.03.01

スイスで開催された第40回「ローザンヌ国際バレエコンクール」で優勝した
菅井円加(まどか)さん
和光高等学校2年生 17歳

「世界のダンサー」道開く



 ○…和光高校に通うごく普通の女子高生が一夜にして「時の人」となった。帰国直後の記者会見にはマスコミ約50社に囲まれた。祖父母からぬいぐるみ付きの電報が届き、お祝いメールも120通。高校の友人にも「円加はいつも1位だから今回も優勝すると思った」と祝福を受けた。今はなかなか時間が合わず「今度遊びに行けたら行こうといつも話す。寂しいです」とぽつり。練習に取材に、忙しい日々が続く。



 ○…3歳のときに習い始め、3つ上の姉が発表会で踊る姿に憧れた。最初は母に送迎してもらっていたが、小学2年生からは厚木市の自宅から大和市のバレエ教室に1人で電車に乗り継ぎ通い続けた。始めた頃は週2回だった練習が今では週6回になり、自主練も夜遅くまで行う。和光高校へは中学3年生の担任から「円加ならここが合っている」と言われて決めた。文化祭のステージでダンスを披露し、全校生徒の注目を浴びたこともあったが世界一になるとは「思ってもいなかった。でも信じていた」



 ○…多忙な中、唯一の息抜きはジャンルを問わず見る海外ドラマ。録画をして休日に一気に見る。また美しさを常に意識し、練習後はお風呂でのマッサージを欠かさない。食事も野菜中心で夕方からは何も口にしない。「甘い物も食べたいんですが」と本音がこぼれる。我慢できないときはガムを噛む。「女性の美しい立ち姿に憧れがあって。あとモテたいんですよ切実に」



 ○…好きな言葉は有言実行。世界で活躍するプロダンサーの夢は早ければ今年中に契約を結び未来への扉を開ける。また「感謝の気持ちを町田でも表現したい」という。未来を夢見る子どもたちには「自分の信じる先生を信じ、焦る気持ちを持って人より何倍も努力すれば大丈夫」とエールを送る。「でもこんな普通な私が大それたことを言っていいんですかね」と苦笑。日本で浴びたフラッシュはまだ世界への助走にすぎない。

 

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