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平塚・大磯・二宮・中井 人物風土記

公開日:2012.04.12

女子フリースタイルスキーの選手で、2012年W杯に出場した
大久保亜弥(あみ)さん
東中原在住 29歳

競技の魅力 五輪で伝えたい



 ○…2014年のソチ五輪の正式競技に決まったフリースタイルスキー。国内の注目を一気に集めるチャンスと見る。「五輪でメダルを獲って、世界と戦えるところを示せば競技の認知度も上がるはず」と語る。海外ではエンターテインメント性の高い人気スポーツとしてスポンサー企業を集めるが、国内選手を取り巻く環境は厳しい。練習できるゲレンデは限られ、遠征費は働いて工面する。「上に行く才能を持った選手がやめていくのを何十人と見た。必死に頑張る後輩のためにも道を切り開きたい」と、言葉に力を込める。



 ○…ジャンプ台や鉄のレール、ボックスの置かれた数百メートルを滑降し、技の難易度や、その完成度を競うスロープスタイルが専門種目。2012W杯に2戦出場し、7位と14位に入った。現在の世界ランクは13位。「世界のトップ選手は格が違うと感じたが、競技の歴史はまだ浅く、誰にでもチャンスはある」と、今後に自信をのぞかせる。



 ○…2歳からスキーを覚え、19歳でフリースタイルに出会った。「体が丈夫そうだからと、選手に誘われた」と笑う。2007年に日本で開かれた国際大会で国内最高の5位入賞。同年、女子フリースキーを裏方から支えていた同志と慕う仲間を事故で亡くし、業界発展の使命感を背負った。海外遠征を始める転機にもなったという。フリースキーの体験プログラムやファッションショーも手がけ、競技普及に向けたイベントを成功させるため、芸能事務所主宰の学校にも通った。



 ○…現在は市内のスポーツクラブで働き、練習や遠征に先立つ資金集めに汗を流す。練習を満足に出来ないもどかしさもあるが、地元企業からスポンサーの申し出が寄せられるなど、生まれ育ったまちの温かさを再認識し始めた。2013年W杯でポイントを稼ぎ、まずはソチ五輪の日本代表の切符を目指す。

 

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