(株)カネヤス ペットカロートで特別賞 ビジネスオーディション
(株)カネヤス(小宮育子社長・従業員38人・秦野市菩提118)が展開するビジネスプラン「ペットカロート」が、2月7日に横浜で行われた「かながわビジネスオーディション」で審査委員特別賞を受賞した。
このオーディションは独自のビジネスプランや技術などを活用し、新たな分野にチャレンジする企業の発表の場として1996年から開催されているもの。今年は137件の応募があり、昨年6月から書類審査、2・3次審査を経て、7日には最終審査に残った20社がプレゼンテーションを実施。審査が行われ、受賞者が決定した。
(株)カネヤス(【電話】0463・75・4481)が応募した「ペットカロート」は、自宅に置く事ができる納骨タイプのペットのお墓だ。同社は1950年に創業以来、車道と歩道を分けるブロックやU字溝、マンホールといったコンクリート製品を扱ってきた。30年前からカロートと呼ばれる納骨棺の製作も始めたが、その頃から「ペット用の棺はないか」という声が寄せられることが多くなったという。「県内の飼い主さん300人にアンケートを取り、3割の方が自宅にペットの遺骨を持ち帰っていることを知りました」と小宮社長。そこで2年前、室内に置いてもインテリアと調和する新しい形のペットのお墓「ペットカロート」を企画。商品化に向けて動き出した。
顧客の声が意欲に
一番苦労した点は「コンクリートの気泡を閉じ込める方法」と話す。「コンクリートは大きな製品には適していますが、小さなものは作ったことがなかった」。周りに塗装を施すには表面が滑らかでなければならず、強度を保ちつつ女性や高齢者でも持てる重さにするため、素材を一から見直した。同社の職人の経験と持てる技術を出し合い、半年かけて商品化に成功。11年9月からインターネットを中心に販売を開始し、現在は全国から注文依頼がある。
この事業を開始してから直接、利用者から感想や要望をもらうようになったという同社。小宮社長は「今回の受賞やお客様の感謝の声がスタッフのモチベーションにつながっています。ここで得た技術で、また新たな可能性が見えてくると思います」と今後の展開への意欲を見せた。
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