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青葉区 人物風土記

公開日:2015.07.30

(株)野口商店の会長で、横浜あおばライオンズクラブの会長に就任した
野口 守さん
しらとり台在住 72歳

助け合いの心、広げたい

 ○…今年はクラブの20周年。節目の年に2回目の会長となり、クラブのテーマに「地域密着」と「青少年育成」を掲げた。「状況がわかる分、前回よりも落ちついていろいろなことに取り組める」。子どもたちのスポーツ大会やボーイスカウトの支援を通し「今まで以上に地元の子どもたちに関わっていきたい」と話す。そこで出会える親世代とも関係を築き、地域全体で子どもたちを見守る環境づくりに力を入れる。

 ○…ダンプカーの運転手をしていた約40年前、「男なら自分で何かしたい」と独立を決意。面倒見の良い人柄から、自然と仲間が集まった。しかし、起業直後オイルショックが日本を襲い、たちまち経営危機に行き詰まる。「まだまだヒヨコだった――」。ダンプカーの購入先企業の社長が支払いを待ってくれ、どうにか事業を続けられた。「一生懸命やっていれば、お天道様と米の飯はついてまわる」

 ○…出身は茨城県結城市。「いたずら好きで典型的なガキ大将だった」と笑いながら振り返る。13歳のとき、近所の子どもたちを集めて自分たちで御神輿を作った。「自治会に子ども神輿がなくて。だったら作ってやろうと」。廃材などをかき集めて作った手作り神輿は大人たちからも好評で「近所のおばさんがお駄賃をくれた」と懐かしむ。神輿はその後、何年も愛用されたという。「まちの人に喜んでもらえて嬉しかった」

 ○…12年ほど前、取引先に誘われ「そんなガラじゃないと思ったけど、いろんな人にお世話になったからお返しができれば」とクラブに入会。震災支援、献血活動などのボランティアを経験したことで「視野が広がりいろんなことが見えてきた」。他業種など横のつながりも増え、地元への思いもより強固に。「地元の人なくして商売もできない。助け合いが大切」。ヤンチャだった過去の自分が「いろんな人に助けられてきた」。だからこそ、子どもたちを見守る決意は誰よりも強い。

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