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青葉区 人物風土記

公開日:2017.06.29

たまプラーザテラス「マインドアップ選手権」で最優秀賞を受賞した
木下 歩さん
青葉台在住 27歳

思い引き出す接客を

 ○…たまプラーザテラスの店舗従業員が参加する接客コンテストで、114人の中から最優秀賞に選ばれた。雑貨などの店「ダブルデイ」に勤務し3カ月。初出場だったが「まさか自分が受賞するとは」。9月にテラス代表として出場する関東・甲信越大会では「上位を狙い全国大会出場を目指したい」と力強く答える。

 ○…小学1年生からピアノを始め、好きな音楽を学ぼうと音大へ。しかし入学後に感じたことは「周りのみんなは競い合うライバル。なかなか本音を話せなくて」とつらい思いも。そんな折、始めたのがカフェのアルバイト。一人が多い音大と異なり、チームで働くことや直接客と関わることが楽しかった。しばらくアルバイトを続けた後、一度事務職の仕事へ。そこで改めて認識したことは「自分の好きなところで接客する仕事がしたい」。好きな雑貨に囲まれて働きたいという思いで、この春から同店の販売員になった。

 ○…同コンテストでは「友人の結婚祝いの贈り物」という要望に、夫婦作家が作った大皿を提案した。「これから夫婦になるということで、夫婦で作ったお皿ならより気持ちが伝わると思って」。来店理由や、贈る相手との関係性を客との会話から引き出し、商品の背景を重ねた点が評価された。普段から、次の来店が楽しみになるような接客を心がけ、客の好みを覚えておくことや、商品知識を勉強することも欠かさない。「お客さんと親身だからこそできる接客をしたい。『あなたがいるから店に寄っちゃった』と言ってもらえると嬉しい」と楽しそうに話す。

 ○…奈良小、奈良の丘小、奈良中に通い、現在も区内で暮らす。ピアノは趣味として続け、近所の子どもに教えることも。アルバイト先で出会った夫との夢は、一緒に飲食店を開くこと。「お店のスペースに食器や家具も置きたいなと思っている」とにっこり。心から接客を楽しむ姿の原動力が垣間見えた。

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