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青葉区 人物風土記

公開日:2022.08.25

イラストレーターとして寺家スタジオで「キャラキャラてん」を開催している
山本 まもるさん(本名:山本 護)
緑区在住 61歳

明るい世界、描き続け

 ○…1年間で描き上げた新作を寺家スタジオで展示中。ギャラリーの壁面には絵本にもなっている「ペロずきんちゃん」を始め、たくさんの可愛らしいキャラクターが並ぶ。すべて明るい配色なのは「暗いことが多い世の中だけど、せめて絵の中だけは明るい世界にしたい」からだ。

 ○…東京都生まれ。ウルトラマンや宮崎駿時代のルパン三世に夢中になり、人物や怪獣を描き続けた子ども時代。その思いは変わらず高校卒業後は桑沢デザイン研究所に入学。「サラリーマンは僕にはできない。自分は絵を描くことしかできない」と、迷いなくイラストレーターの道へ。50歳まで清掃のアルバイトをしながらの作家生活だったが、世界最大級のコンクール「ボローニャ国際絵本原画展」の入選を機に自信を深め、今では大手企業からの依頼も多い売れっ子だ。

 ○…27歳で結婚した妻と二人暮らし。毎日6時半に起床し、創作活動を続ける日々だが、作品については妻から厳しい批評を受けることも多いと笑う。趣味は音楽を聴くことで、音楽をモチーフにしたキャラクターも多い。とは言え、昔の曲は聞かず、感度が高い若者が”今”聞いているような洋楽のインディーズが好み。大の映画好きでもあり、とりわけSFがお気に入り。誰にでも好かれる作品を生み出す感性は、そんな趣味からも磨かれているようだ。

 ○…東欧の絵本や日本のアニメから影響を受けた作品は「明るい東欧」と評されることも多い。物腰柔らか、優しい雰囲気をそのままに、アクリル、色鉛筆、コラージュで「誰もつらい人がいない絵」を一貫して描いてきた。観る人の心を温かくさせ、生み出したキャラクターが独り歩きしていくという夢に向かってこれからも描き続ける。

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