青葉区 人物風土記
公開日:2023.09.14
世界マスターズ水泳選手権2023九州大会の女子100m平泳ぎで準優勝となった
木村 文代さん
エンゼルスイミングスクール勤務 81歳
自然体で楽しむ水泳
○…福岡市で今夏行われた世界マスターズ水泳選手権の女子100m平泳ぎ・80歳から84歳の部で準優勝。世界中の水泳愛好家約9千人が集う大舞台で表彰台に上った。記録を競うだけが主眼の大会ではないが、2分9秒78は最近ではベストの記録。2位にうれしかったと顔をほころばせる。
○…東京都に生まれ、疎開先だった弘前市の川で泳いでいた少女時代。川崎に移住後、高校生となり初めて水泳部に所属すると、自分ひとりで向き合う競技に魅かれたという。IH(インターハイ)にも出場し、卒業後は実業団で選手、そしてマネジャーに。数年後、夫の転勤先の福岡で実業団のチームメートと偶然再会したことが縁でスイミングスクールを立ち上げ、指導者の道へ。こちらに戻った後にエンゼルスイミングスクールのコーチになって40年になる。「園児だった教え子の、その子どもに教えている」と感慨深げ。「子どもたちからネコ先生って呼ばれているの。怒っていると化けネコとかね」とほほ笑む。
○…子育てで一時離れた時期もあったが、今でも泳ぎ続け、水泳は人生の一部。「今日1000m泳ごうと思ったら、あとは根気。やめたい、やめたいってなるけど、自分で決めたんだから」。自分に厳しい一面を見せつつ、「夜にビールを飲むために泳いでいるの」といたずらっぽく笑う。
○…年に6回ほどマスターズの大会に出場し、顔馴染みには「また来年も会いましょうね」と言い合うのも楽しみ。大会に向けてではなく、いつも通りの練習で「自分のできる限りで楽しくベストを尽くせれば」とあくまで自然体。10月には川崎市の代表としてねんりんピックの出場も控える。次回以降の世界マスターズは海外開催だが、「行ってみたい」。まだまだ引退はなさそうだ。
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