コラム(55)専門医が分かりやすく解説 目のお悩みQ&A 『白内障手術で単焦点レンズを考えていますが、種類はありますか?』
白内障の手術では濁った水晶体を取り除き、新たに眼内レンズを入れますが、眼内レンズは大きく分けて、焦点が1つの単焦点レンズと焦点が複数ないし幅が広い多焦点レンズに分けられます。
単焦点レンズは遠方や近方、中間など裸眼で見たい距離を設定し、焦点が合わない距離は眼鏡で矯正する必要があります。ただ、最近は単焦点レンズでも若干焦点の幅が広がる「Monofo(モノフォー)cal+(カルプラス)」というタイプが増えてきています。
長方形の形状で上下で差のあるレンズが組み合わさった「低加入度数分節型レンズ」は単焦点と多焦点の間くらいの見え方で、焦点の幅もある程度あります。一方で、多焦点の副症状であるコントラストの低下や異常光視症も出るレンズです。レンズの中央部分のカーブを変える「高次非球面レンズ」は通常より若干焦点の幅が拡がり、保険適用でなるべく広く自然な見え方にしたい人や、焦点の位置がはっきり決められない人によいレンズです。通常の単焦点と比べ大きなマイナス面はありませんが、構造の違いによる見えにくさが出る可能性はゼロではありません。副症状が心配な方は単純な単焦点レンズが安心だと思います。
単焦点レンズも種類が増え、選択の幅が広がっています。それぞれのレンズの特徴を踏まえ、自分にとってベストだと思うレンズを選択することが重要だと思います。
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