先月7日、2017年度ラグビー高校日本代表26人が発表され、慶應義塾高校3年の山本凱選手が代表メンバーに選ばれた。1月末から2月初旬のセレクション合宿に全国から召集されたのは、約40人。各都道府県代表として、花園ラグビー場の舞台を踏んだメンバーが大多数の中、見事「高校代表」の一角に食い込んだ。今後は、3月30日までアイルランド遠征を行い、24日・28日に同国のU-19(19歳以下)代表と試合を行う予定だ。
「自由さ」に惹かれて
ラグビーとの出会いは、玉川学園小1年の時。担任が校内のラグビークラブの顧問だったこともあり、体育の授業内でラグビーを体験。それまでサッカーなどは経験があったが「ラグビーは、手を使ってボールを運んでよく、ボールをパスしても、持って走ってもよく、ボディコンタクトもOK。とても自由で楽しいスポーツだと感じた」。その後、小3で学校のラグビークラブに所属。中学受験時には「ラグビーのできる学校」を基準に受験する学校を選び、慶應に進学した。
バックスからフォワードへ
転機は、慶應義塾高入学後、監督に促され、機動性が要求されるバックスからスクラムも行うフォワードにポジション変更したこと。その中でも「タックル、アタック、ずっと動き続けられる体力など、多様な役割が求められるポジション」であるバックローに。当たり負けしない体づくりのため、週6日、ウェイトトレーニングにも励み、中学3年時に68kgだった体重が現在は90kgに。「体が大きくなってからは、今のポジションが楽しくなりました」
高2の夏にU-17日本代表候補合宿に召集、その後初めて日本代表に選ばれ、中国や韓国との試合に臨んだ。高3の春には、U-18代表として、フランスへ遠征。順調にステップアップしているのでは、との問いに「順調すぎるぐらいで、ちょっと怖いかも」と笑顔を見せる。プレーでいいタックルが決まったり、ランで抜けたときに一番の充実感を感じるという。
大学選手権にも意欲
4月からは、慶應義塾大学への進学が決まっており、
大学選手権での優勝も目指したい、と意欲を見せる。「自分が中3の時、高3だった先輩が非常に強くて花園に出場した。その先輩方と一緒に出場できる最期のチャンスを逃さず結果を出したい」。ラグビー中心の毎日だが、息抜きは友人と遊んだり、ライブに行ったりと、高校生らしい一面も。
今はまず目の前の試合に集中し、強豪のアイルランド代表からの勝利を目指す。
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