港北区 社会
公開日:2025.12.02
経験で磨かれた輝き
50代以上の「プラチナナース」
医療需要が増加する中、熟練した技術と豊富な経験を持つ「プラチナナース」や復職看護師に注目が集まる。本紙ではそんな「プラチナナース」に現場で働く苦労ややりがいについて話を聞いた。取材協力/山本記念病院=都筑区=
「プラチナナース」はこれまでの経験を生かし、輝いて働く定年退職前後の現役看護職員のこと。厚労省の報告によると、55歳以上の就業者は2022年末で約38万人になる。
遠藤ふみ恵さん(58)は看護師3年目に結婚退職。出産後、「自信がなかった」と看護師として復職せず、飲食店などで働いた。介護職に携わっていた45歳の時、友人に「せっかくの国家資格がもったいない」と背中を押され復職した。21年のブランクに不安はあったが、「働き方は一緒。変則勤務など時間の融通も聞いてもらえる」とフォロー体制に心強さを感じている。復職に不安を抱える人に対しては「県の看護協会などがアドバイスしてくれるし、直接現場で技術指導してもらえるなど環境は整っている」と信頼を寄せる。あと1年半で定年退職を迎える遠藤さん。「一区切りと考えているが、『看護師』ではいたい」と再々復職も視野に入れる。
宮崎県出身の鵜狩美智子さん(56)は看護学校を経て就職後、産休・育休期間を除き、34年以上、現場で働いてきた。横浜への転居を機に、同院に就職。「看護の現場は一人でできる仕事ではない。互いに助け合い、補完しあいながら、『患者さんの退院』という共通の目標に向かうチーム」と語る。「プラチナナース」の存在は、「患者さんにとってベテランがいる安心感」や「経験を伝えることによる現場のレベルアップ」などのプラス効果を挙げ、若い人への指導で「自分たちの成長にもつながる」と相乗効果も語る。今後も「必要とされる現場がある限り、貢献したい」と力強く語った。
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横浜市はプラチナナースや復職後のフォローアップなど支援研修などを実施、就業継続のサポートを行っている。
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