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港北区 人物風土記

公開日:2026.09.10

大倉山記念館で9月16日から絵画の個展を開催する医師で画家の てしましゅんさん(本名:手島仁) 大豆戸町在住 45歳

  • てしましゅんさん(本名:手島仁) (写真1)

好奇心乗せ、色と音紡ぐ

 ○…「心が前に動くものには、どこまでも挑戦したい」。医師として医療の現場に携わる傍ら、独学で描き続けてきた絵画約70点を並べる個展を、地元のシンボル・大倉山記念館で初開催する。水彩やアクリル、水墨など「水に溶ける画材」にこだわり、海や山、宇宙、人物などを多彩な色彩で表現。25歳から独学で始めたピアノの作曲も100曲を超え、あふれる探究心と好奇心で表現を広げている。

 ○…大倉山育ち。大豆戸小、大綱中から翠嵐高校を経て和歌山県立医科大学へ。医学部実習の合間に息抜きで描いたスケッチを、入院中の子どもに喜ばれたことが絵を描く原体験となった。大学卒業を迎えた時、「内側から湧き出た」衝動に背中を押され、本格的に作画を開始。和歌山の海に通い詰めては描き、試行錯誤を続けた。36歳で開いた初の個展を皮切りに発表を重ね、今展が通算4回目となる。

 ○…幼少期は新幹線を眺めてぼんやり過ごし、小学校高学年の頃には廃材で模型飛行機を作り、飛ばす実験を毎日繰り返した。「どうすれば飛ぶんだろうと没頭した時間は、今の創作や人生の大きな原動力」。高校時代からの仲間と夏に楽しむ天体観測も大切な習慣で、見上げた星空の感動から宇宙をモチーフにした作品が生まれるなど、日常の交友や体験がそのまま作品の源となる。

 ○…近年は「音楽を基礎から学び直したい」と、40代にして和声学や作曲の専門レッスンに通い、愚直に課題と向き合う日々を送る。今後は高齢者に温かく寄り添う臨床医としての復帰も見据える。「医療も絵画も音楽も、根底にあるのは人や自然への温かな眼差し」。飾らない笑顔と尽きない探究心を胸に、自らの信じる道を歩み続ける。

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