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公開日:2026.08.05
寄稿 やまゆり園事件から10年が経って 横浜共生会 理事長 村松紀美枝
横浜共生会は、「共生」の理念を掲げ、「誰もが自分らしく生きられる社会」を創り出すために重度の障害のある方の支援をおこなってきました。
2016年7月26日早朝、やまゆり園事件が起き、目を疑うような光景がテレビから流れてきました。同じような施設を抱える法人理事長として、管理職を緊急招集して、戸締り方法や利用者家族や職員への対応方法を指示したのですが、他人事とは思えず、大きな衝撃と同時に戸惑うばかりでした。誠意をもって日々の業務にあたっている私たちの心まで踏みにじられたような気がして、大きな憤りも感じました。
しかし、事件の解明が進むにつれ、こんな犯行を生んだのは犯人一人だけのせいなのか疑問がわいてきました。犯人を取り巻く環境も影響を与えたのではないかと。
当時から、犯人に迎合するような風潮があり、SNSが発達した今日では更に社会の分断が深まっているように感じますし、人の価値を「生産性」で測る社会構造もあります。健全な社会とは、年齢・性別・国籍・障害の有無によらない様々な方が、一緒に生きていく社会だと思います。
当法人では、特に重い障害のある方の場合、意志や感情を表出しにくい方も多く、良かれと思ったことでも、ご本人の意にそぐわないままなされることのないよう、いかにご利用者の人権を守り権利を擁護していくのかを、最重要課題としてきました。
重い障害があっても、ただ守られるだけの存在ではありません。一般的な仕事の概念のような「生産性」のある働き方でなくても、地域と関わることで地域の方に知って、感じて、関心を持っていただくことにより、「人を変え、社会を変える力」を持っているのです。犯人は、そのことを学ぶ機会がなかったのではないでしょうか。
私たちは、この事件を忘れず、常に自らを省察しながら支援に取り組む姿勢を持ち続けたいと思っています。
横浜共生会(寄稿)
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横浜市港北区新吉田町6001-6
TEL:045-592-1011
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