港北区 文化
公開日:2026.10.27
地域の守り神「わら蛇」編む|新羽町・西方寺で伝統の注連引き百万遍
新羽町の西方寺(伊藤仁海住職)で10月22日、横浜市無形民俗文化財に指定されている伝統行事「注連引き百万遍」の象徴である「わら蛇」の制作が行われた。
わら蛇作りは、江戸時代中期の天明の大飢饉の際に流行病の犠牲者を供養し、悪疫退散を願って始まったと伝わる。かつては集落の各家を巡っていたが途絶の危機を迎え、同寺が引き継いで保存会を結成した経緯がある。当日は本堂で大数珠を繰りながら念仏を唱え合う「百万遍念仏」を営んだ後、境内で制作に着手。保存会メンバーが藁を素手でねじり、隙間なく締め上げながら編み込み、体長約4メートルの大蛇を完成させた。
今回の制作現場には、新羽小学校で活動する図書ボランティア「あんでるせん」のメンバーも体験に訪れた。同グループは図書館から借りた地域の伝承紙芝居を児童に披露してきたが、実物の制作風景を見る機会はなかったという。現在は「手作りのオリジナル紙芝居を作りたい」という構想があり、取材と学びを兼ねて参加した。
あんでるせん代表の石井千絵さんは「実物を見るのは初めて。目の前で繰り広げられる職人技は貴重な経験となり、今後の紙芝居作りにぜひ生かしたい」と笑顔を見せた。作業を終え、西方寺の伊藤住職は「地域の皆様の協力に心から感謝している。これからもこの大切な伝統を引き継ぎたい」と話した。
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