美容師としての技能等が認められ、今年度の横浜マイスターに選ばれた 新田 景子さん 和泉町在住 73歳
向上心と輝きをいつまでも
○…「お客様や社員があるから自分がある。自分にごほうびよりも、皆さんに感謝の気持ちをお返ししたい」と第一声。市民の生活・文化に寄与する優れた技能職者「横浜マイスター」として横浜市に認定された。泉区では10年ぶり、2人目。43年前に有限会社カオリを設立。現在「ウェルカオリ」をはじめ、美容室6店舗を経営する。開業当初からのなじみ客からの声に支えられ、今も現場に立つ。
○…「子どものころから人の髪を結うのが好き。美容師にあこがれがあった」と懐かしそうに語る。家庭の事情で美容師の夢を一時諦め、OLとして働いていた。だが、夢を捨てきれず、家族に内緒で美容師の学校へ。ヘアセットのアルバイトをしながら、腕を磨いたという。自身の店を開いてからは「死にもの狂い」で休む間もなく働いた。それでも軌道に乗るまで尽力できたのは夫の支えがあったからだと話す。「美」を提供する仕事だからこそ、自身のスタイルへのこだわりも人一倍。「私が担当する同年代の方の『美の目標』でありたい。お客様には華やかに明るく、きれいに年を重ねてもらいたいですから」。服に合わせた水色のネイルアートがさりげない。
○…川崎市出身。結婚を機に泉区へ移り住んだ。仕事のほかに、商店会長や火災予防協会理事など、地域活動にも精力的。忙しいからこそ、合間を作って引き受けるのだという。「のんびり過ごすよりも、1日24時間が凝縮された生活が好き。だから苦にならない」と話す目は充実感に満ちている。
○…全日本美容講師会に所属し、後進の育成にも力を注ぐ。全国大会入賞レベルの高い技術はもちろん、社会人としての責任なども熱心に若手に指導する。「自分に責任を持てない人にはお客様の髪を任せられない。私もまだまだ技術を磨かないと」。今後も信頼してくれる客と社員のため、美と技術への向上心が薄れることはない。
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