ゼミ生による「鎌倉殿の13人」ゆかりの人物ガイド作成を指導したフェリス女学院大学教授の 谷 知子さん 緑園在勤 62歳
古典文学に触れる機会を
○…NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の放送に合わせて「ゼミ生の23人」によるゆかりの歴史人物を紹介するガイド本作成を指導した。制作開始は昨年6月。「子どもたちに古典文学を知ってほしい」と小中学生を想定し、北条義時の犬神信仰など意外と知らない文化背景の解説を重点的に盛り込んだ。これをきっかけに、大学と鎌倉市が協定を結ぶなど発展。「鎌倉に大河ドラマ館もできたので、そうした場所でも読むことができたら」と期待する。
○…専門は和歌文学。フェリスの教授として転機となったのが「プロジェクト演習」と呼ばれる社会連携型の授業。百人一首の歌や世界観をモチーフに、中区元町の和菓子店・香炉庵協力のもと最中を学生が企画・販売したり、オリジナルメニューを小学校給食で提供してもらうなどした。その際の学生たちの様子や社会からの反響に感銘を受け「目に見える成果を経験するのは教育にとっても大変なこと」と自身のゼミにも生かしている。
○…徳島県出身。高校3年の夏に理系から文系に転向し、大阪大文学部に入学。在学中は週末になると京都や奈良などの史跡を巡るなかで、古典文学の道に進んだ。好きな百人一首の歌は光孝天皇の「君がため春の野に出でて若菜つむわが衣手に雪は降りつつ」。恋しい人への真心を詠んだこの歌は、卒業生の結婚式でのスピーチの定番だ。
○…肝心の大河ドラマは「6時のBS放送から正座して」視聴中。「エンタメと史実のバランスが絶妙」と絶賛する。源頼朝役の大泉洋さんが出演する「水曜どうでしょう」の大ファンでもあり、ドラマ内にも「ファンに分かるネタがちりばめられてザワザワしています」と録画と合わせて2度楽しんでいる。
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