（株）横浜ビール（中区）がこのほど、無印良品を展開する（株）良品計画、横浜市資源循環局と連携してレトルトカレー「ハマクロカレー」を開発し、４月21日から販売を開始した。１袋７９８円。横浜ビール 驛の食卓、同通販サイト、無印良品市内７店舗（そごう、コレットマーレ、ジョイナス、ニュウマン、星天ｑｌａｙ、港南台バーズ、イオン金沢八景）で販売している。

モルト粕を活用

　同商品は横浜ビールの黒ビール「ハマクロ」や横浜のブランド豚肉「はまぽーく」のほか、ビールの醸造過程で出る「モルト粕」を活用。ゴロッと入った肉はビールに一晩漬けこんで柔らかく、モルト粕の香ばしさや黒ビールのコク、苦みも感じる大人の逸品だ。

　同社が直営レストランで人気のカレーをレトルト商品化したいと思っていた中、良品計画横浜事業部が小ロットで製造できるＫ，ｓＦａｃｔｏｒｙ（西区）を紹介。地域の魅力発信や資源循環を目指す３者の思いが重なり、販売が実現。パッケージは、（株）ｋｉｔａｆｕｋｕ（西区）が製造開発を行うモルト粕を使った再生紙「クラフトビールペーパー」を採用している。

環境啓発の一助に

　横浜ビールによると、多い時で１カ月に約２トンのモルト粕が排出され、たんぱく質や繊維が豊富だが、飼料や肥料として活用されるのは一部で大半はごみとして廃棄されるという。

　横浜ビールの横内勇人さんは「カレーに使うモルト粕は大幅な廃棄削減になるほどの量では荷が、商品を通じて現状を知ってもらい、モルト粕の活用や資源循環について考えるきっかけになれば」と話す。