優勝へ導くキャプテン

　○…ラグビーの国内リーグ「リーグワン」で昨季はプレーオフ３位と躍進した横浜キヤノンイーグルス。在籍３年目ながら２年連続で主将を務める。12月からの新シーズン、目標に掲げるのは優勝だ。「チャンピオンにまだなったことのないチームなので、そこに向けてリードしていくのは難しさがある」としつつも「どれだけチームに良いエネルギーを与えられるか試されるシーズン」と主将として強い責任感をにじませる。

　○…背番号で言うと12。チームを挽回するタックルとランで、守備から攻撃へつなげるインサイドセンター（ＣＴＢ）が主戦場。チームメイトでＷ杯王者となったファフ・デクラーク選手やジェシー・クリエル選手からも「ハードワークを惜しまない」「選手の意見を広い心で聞いてくれるキャプテン」と信頼を置かれている。

　○…兵庫県出身。５歳でラグビーを始め、高校は強豪の報徳学園へ。卒業後は明治大学に進学。「これが伝統校なのか」と衝撃を感じた、鳴りやまない「メイジ」コールを背中に受けて１年生から紫紺のジャージに身を包み活躍した。順風満帆な遍歴だが、その裏では活躍する同世代の姿に刺激を受け、常に努力を重ねてきた。「凡人も努力すれば天才に追いつける」を意味する「驥（き）は一日にして千里なるも駑馬（どば）も十駕（じゅうが）すれば之に及ぶ」を座右の銘とする。

　○…チームの練習は午前が中心。午後は自由な時間となるが「僕はすぐに帰って家族との時間に使います」と家庭を大事にする。「練習してから帰って疲れているときも多いですが、育児については僕より妻の方が大変だと思うので『いないよりは良いかな』と力になれるようにしています」と２児のパパはさわやかな笑顔を見せた。