第32回産経国際書展が開催され、平野恵美子さん(76)(姓号・平野恵亮さん)が外務大臣賞を受賞した。漢字部門、現代書部門、かな部門等が設置され、6227点の応募があった中で、同賞の受賞は1人。
同展の主催は産経新聞社と産経国際書会。1984年から毎年開催され、書芸術の国際交流を目的としている。7月の東京での開催以降は、東北、瀬戸内、中部、関西で巡回展を行う。産経国際書会は、会友、無鑑査会員、審査会員で組織されており、会員資格は技量や受賞歴から判断され取得できる。
平野さんは会友の中でも特に優れた技量と実力を持つ書家として認められる無鑑査会員だったが、今回の受賞で本展、新春展で審査員としての資格を持つ審査会員に昇格した。
書道を始めたきっかけは、小学校で行われていた書道教室に息子と通っていたこと。2001年から本格的に習い始め、現在は書研社に所属している。同展にも出し続けており、受賞は今までの入賞など、段階を経ての結果。「積み重ねが結果につながったと思う。来年喜寿を迎えるので、賞は人生へのプレゼントのよう」と受賞の感想を語った。
出展作品に書いた字は「遼」。プロゴルファーの石川遼選手の大ファンであることから。現代書部門ということもあり、部首のしんにょうを文字の下方に置いた独創性のあるデザインに仕上げた。全体的な輪郭もダイヤ型にし、墨を継ぐことなくかすれやたれを生かした。表具に指定はあるものの、使う画材は自由に選べるため、墨も自身でブレンド。レオカラー(ペンキ)、にかわ、水の調合で試行錯誤を繰り返しながら、にじみと乗りのバランスのいい紅星牌(書道用紙)に力強く書いた。「今回は25枚ほど書いたが、このデザインで書いたものは一枚だけ」とこだわりを話した。
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