4月から開塾する、地域の支援者の輪を作る会「名瀬塾」の塾長を務める 瀬崎 忠雄さん 名瀬町在勤 63歳
支えて、支えられて
○…「高齢者や障がい者、地域の支援者が集まる場をつくりたい」―。4月22日から始まる名瀬塾では、各界で活躍する人を講師に招き、塾生が語りあうことで支援の輪を広げていく。「よそいきの言葉ではなく、本音でざっくばらんに話せないと実際の支援につながらない」。地域にいるさまざまな支援者が、壁を越えて支えてほしいと期待を込める。誰もが平和で元気に過ごせる地域を目指す。
○…旭区の高齢者施設で事務局長を長年務めていたが、昨年7月に退職。12月からは、名瀬町のサービス付高齢者住宅「ほほえみの郷 東戸塚」で介護アドバイザーとして勤務している。名瀬塾のような学びの場は、前任地の旭区や、自宅がある千葉県木更津市でも行っており、必要性を感じていたこと。「地域福祉のことを行政だけに任せるのは、もう限界がある。地域全体が互いを理解していれば、助け合って生活できる」とにこやかに語る。
○…大学卒業後、サラリーマンを経て45歳で福祉の世界へ。キリスト教を信仰し、「誰かの支援をしたい」と考えたのがきっかけだ。「大したことをしていないのに、必要とされる。そのおかげで自分の価値を見いだせた」。介護士としてスタートしてから多くの人と向き合ってきた。その中で、たくさんの「元気」をもらった。いつも頭に浮かぶのは、「支えることは、支えられること」。多くの喜びが、活動の源となる。
○…ピエロの格好をして手品などで患者を楽しませる「ケアクラウン」の顔も持つ。週末は木更津周辺の病院や施設を訪問する。「みんな辛いことを抱えている。笑ってもらって、一瞬でも気分転換してもらえれば」。ケアクラウンは「元気はあげられない」という。できることは、ただ手を握ってそばにいることだ。自分にできることを自問し続け、歩んだ福祉の道。「もっとこうすればよかった」という後悔の念が、さらなる支援につながっていく。
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