長年のスカウト活動が評価され、アジア人女性初の「ブロンズウルフ章」を受章した 鈴木 令子さん 吉田町在住 69歳
成長に役立つ理念、次世代へ
○…全世界のボーイスカウト団体が加盟する「世界スカウト機構」が授与する唯一の章「ブロンズウルフ章」にアジア人女性として初めて選ばれた。1935年に第一号が授与されてから今年で82年、355番目の栄誉だ。11月上旬には関係者が多数駆けつけた中、市内で祝賀会も開かれた。「とても驚いています。約40年間にわたるスカウト活動が評価され、率直に嬉しい」と朗らからに語る。
○…同章は世界平和に貢献した加盟員を表章するもの。今回は、ブータン、モンゴルなどで青少年育成のため、現地教師にスカウトの基本理念である、他者への支援、自身の人格的成長の重要性を説いてきたことが評価された形だ。「両国を5年間に7、8回訪ね、指導と交流を行ってきました。充実した時間でした」。自身がスカウト活動を始めたのは、3人の子供が幼少時、入団したことによる。「初めは付き添いだったんですよ」と笑う。そこから段々とその理念に深く共鳴していったという。常に後押ししてくれたのは夫の武道さんだ。「主人が元々入っていて。10年前には同じ表章も受けています。影響を受けてきました」と感謝の気持ちを示す。
○…東京生まれ。中学からプロテスタントの学校に入り、英語に親しんできた。そうしたことから子どもたちも小学生からインターナショナルスクールに通わせ、現在は3人ともアメリカに在住し、仕事に就いている。自身は吉田町で夫が経営する会社で社長を務めており、業務の1つとして留学生の斡旋事業にも取り組む。「日々忙しい。息抜きの時間も必要ですね。運動を始めようかな」。和らいだ表情を見せる。
○…現在ボーイスカウト日本連盟の理事も務めており、これからも若者の育成に積極的に関わっていく考え。「スカウトによって、私自身の価値を見出し、自立していきました。この素晴らしさを伝えていきたい」。かみ締めるように語った。
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