戸塚区・泉区 人物風土記
公開日:2018.10.11
全日本空手道選手権大会(壮年男子無差別の部)で準優勝した
加藤 一博さん
戸塚町勤務 49歳
空手一筋、優勝あるのみ
○…(一社)国際空手道連盟極真会館が主催する『全日本空手道選手権大会』が9月、駒沢オリンピック公園で行われ、壮年男子無差別の部で準優勝を遂げた。昨年に続き2回目の準優勝、対戦相手も同じとあって悔しさ募る試合。気力負け、延長戦での体力不足と試合を振り返りながら敗因を述べ、最後に出た言葉は「勝ちたかった」。
○…東戸塚と戸塚で極真カラテの道場を開き、代表を務める。東戸塚の道場は今年で10年、戸塚は3年を迎える。これまで約700人に稽古をつけてきた。「勝利のチャンスは努力にあり。子どもたちには楽しく努力ができるように指導を心掛けている」と話す。また成果主義には疑問を呈し、今できないことも時間をかければ必ずできるようになるのが武道の醍醐味の一つ、といい現在、道場には70歳から3歳までの生徒が通う。
○…高校時代にオートバイに興味をもち、プロのレーサーを目指していたが、車との接触事故で車の下に挟まったまま、うつ伏せで1Km以上引きずられ二度とオートバイに乗ることはなくなった。九死に一生を得た事故は体の前面を火傷し、アスファルトでヘルメットが削れ、危うく頭まで削られる寸前。「事故直後に腸が動きを止めるほどのストレスを受けた。警察も事故現場から1Km離れてからの通報に状況を信じてくれなくて困った」と笑い話のように語る。
○…本格的に空手に取り組んだのは26歳。「仕事が終わってからの趣味くらい」の気持ちで始めたが、気づけば港北区の自宅から南区の道場まで、せっせと通う日々。ついには高校卒業から10年間務めた会社を辞め、空手の世界に身を置き道場を開くまでに。「空手一筋」を突き通し、来年こそは「絶対に勝ちますよ」と拳を突き上げた。
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