市はこのほど、洪水被害の危険エリアを示すハザードマップを6年ぶりに改訂し、現在対象世帯の約3万3千世帯に向け配布を行っている。想定される最大降雨量は改訂前と比べて300mm/日以上増え、広報等を担う戸塚区担当者は「これをきっかけにして防災意識をより高めてもらえれば」と話している。
1日632mmを想定
配布されているのは柏尾川や舞岡川、名瀬川などが含まれた境川水系河川の「戸塚区洪水ハザードマップ」(フルカラーA1サイズ八つ折り)=写真。戸塚区全域と周辺地域の、予想される降雨量が24時間で302mmの「計画規模」と、改訂版で新たに追加した632mmの「想定最大規模」の浸水マップを表面と裏面に配置。このほか指定緊急避難場所の一覧や河川氾濫時に浸水する深さを段階ごとに色分けしたイラストも掲示している。
また、今回新たに、災害時に発表される避難情報の警戒レベル(1〜5)も表示し、図の説明でどのような避難行動をとるべきかがわかるようにしている。
水防法改正が契機
これまでは降雨量を290mm/日と想定する2014年に市が発行した「浸水(内水・洪水)ハザードマップ」があったが、国は15年に水防法を改正。これに基づいて県では新たに「想定し得る最大規模の降雨」という、1000年に1回程度の発生が想定される大雨を対象にした「洪水浸水想定区域」を18年に公表した。市ではこれを受け、今回洪水のみに絞った各区ごとのハザードマップを制作、発行。内水を記したマップは来年度中に取り組む予定だ。
戸塚駅は5m浸水か
改訂を受けて浸水が想定される区域が増えたほか、これまで以上に浸水が深刻化するケースも浮上。特に戸塚駅周辺では、これまでは1m未満、もしくは1〜2m未満が想定されていたが、最大規模になると5m未満(2階部分まで浸水する深さ)となる。また、浸水の恐れがある指定避難場所はこれまで東戸塚小学校、戸塚小学校だけだったが、舞岡中学校、舞岡小学校、深谷中学校、汲沢中学校が加えられた。
また、改訂によって対象世帯はこれまでより2万世帯以上増えた。現在ポスティングですべての対象世帯へと配布中で、3月中には完了を目指すとしている。区の担当者は「マップは区役所9階でも配布中なので、ぜひ一度目にしてもらい、普段から浸水した際の別ルートを考えるなど、日ごろの防災意識を高めるきっかけにしてもらえれば」と話している。
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