世界的に大流行している新型コロナウイルス。いまだ全容が見えない中でも有効とされるのが基本的な感染症対策だ。戸塚共立第1病院の感染管理認定看護師で、感染症対策本の編集・執筆経験もある高橋峰子さんに、家庭内での対策法について聞いた。
「もともとコロナは身近なウイルス。冬の風邪の15〜30%はコロナが原因」。高橋看護師はこう話し、「新型のコロナウイルスはインフルエンザに準じた感染予防が効果的」という。感染の主なルートは「接触感染」だとされ、ウイルスが手についた状態で目をこすったり鼻を触ったりすることで、粘膜から感染につながる。そこで大切なのが洗い残しの少ない手洗い方法=左図=の実践と、こまめな消毒だ。
高橋看護師によるとウイルスはドアノブなど不特定多数の人が触る場所に多く存在する。現状新型コロナがどれくらいの期間残るかは解明されていないが、すぐになくなることはないという。アルコール製剤が品薄のいま、使用したいのが次亜塩素酸ナトリウムが入った台所用漂白剤。「使う場合は水1リットルに対して10mリットル、0・05%の濃度に。色落ちしないものは効果がないので注意を」
また、飛沫感染を避けるためにもマスクの着用と、袖やティッシュで口元を抑える咳エチケットも大事だという。「マスク表面を手で触るのも禁物です」と高橋看護師。
専用ダイヤルの使用を
感染が疑われる家族がいる際には▽なるべく部屋を分ける▽世話をする人は限られた人にする▽マスクをつける▽換気をする▽汚れた服を洗う▽ゴミは密閉して捨てるなどの対策が必要だという。「そのほか、手洗いタオルの共用を避ける、部屋を分けられない場合は衝立で遮る、となりで寝るときは頭と足を逆にするなどが大切です」
一方で、感染の疑いがある場合は地域の病院やクリニックの使用は避けるのが肝要だ。神奈川県では新型コロナウイルスの感染症が疑われた際の専用ダイヤル(帰国者・接触者相談センター【電話】045・664・7761)と、不安に思う人専用ダイヤル(【電話】045・285・0536)を用意している。
地域の医院の1つ、戸塚ファミリークリニックの齋藤智明院長は発熱の人はまず電話が欲しいとしながら、感染の疑いがある人には専用ダイヤルの使用も勧め、「診察したい気持ちはあるが感染拡大の危険もあり慎重にならざるをえない」。高橋看護師も「焦っても病院には行かず、休みを取って経過観察のうえ、感染疑いに該当するようであれば専用ダイヤルへ連絡を」と呼びかける。
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