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戸塚区・泉区 人物風土記

公開日:2020.06.18

横浜市幼稚園協会戸塚支部支部長に就任した
近藤 康弘さん
名瀬町在住 64歳

「子どもと先生 一緒に成長」

 ○…今年4月に支部長に就任し、区内20の幼稚園を取りまとめる。支部として力を入れていきたいのが人材面で、特に経験の浅い教諭の育成に重きを置く。3〜5歳児が通う幼稚園では年齢などによって指導の仕方も変わってくるため、「若いうちは分からないことばかりで当然」と話し、「悩みなどが共有できる環境を整えていきたい」と意気込む。

 ○…大学卒業後、父が園長を務める名瀬幼稚園で、教諭としてのキャリアをスタート。「若い頃はルールにのっとって教えていたので、寄り添うことをせず、園児のことを理解していなかった」と厳しい。年齢を重ね、他園の教諭とも交流する中で、子どもとのさまざまな向き合い方に触れ、”なぜそういう言動を取るのか”という理由の重要性に気付く。相手の考えや気持ちを聞くようになり、「大人と違った発想をする子どもって面白いと思うようになりました」。園長となった現在、自身の考えを教諭たちに伝えている。

 ○…名瀬町で生まれ育つ。もともと人前に立つことが好きだったが、3歳から吃音の症状が出始め、話すことが嫌いに。小学校に進学し、当時の先生から「じっくり考えてから話していいんだよ」という言葉に救われ、中学生の時には克服。この経験が40年を超える教諭人生の基礎となっている。

 ○…支部長としては教諭の研修の充実を図り、個々のスキルアップを図る方針だ。その一方で、幼稚園を取り巻く環境は年々変わり、教諭志望者の減少が課題という。そのため中高生の職業体験などを積極的に取り入れながら、「子どもは1年で変わっていく。その様子を見届けながら先生自身も一緒に成長できる、保育の醍醐味(だいごみ)を伝えていけたら」と目を細めた。

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