市内で唯一音楽コースを有する戸塚高校でこのほど、日本を代表する指揮者のひとりである大友直人さんが吹奏楽部などの生徒たちに特別指導を行った。参加した生徒たちは世界で活躍する巨匠の気迫に圧倒されていた。
今回の特別指導は、大友さんが創設した世界各国の若手演奏家が横浜に集う教育音楽祭「ミュージック・マスターズ・コース・ジャパン(MMCJ)」の活動の一環。
同校では、毎年MMCJの外国人講師による特別指導が行われてきた。しかし、今年は新型コロナウイルスの流行により、MMCJは中止。来日できない外国人指導者に代わり、音楽監督である大友さんが訪れた。
日本フィルハーモニー交響楽団や東京交響楽団の正指揮者を務めてきた大友さん。2013年にエネスク国際音楽祭で行った演奏は「日本のオーケストラが西洋音楽への新しい希望を見出した」と評されている。
目を輝かせる生徒たち
当日はフェイスシールドの着用など感染症対策が徹底される中、約70人の吹奏楽部の生徒が、エルガーの「ニムロッド」を1時間にわたり練習した。また、それ以外に音楽コースから10人ほどの見学者が集まった。
大友さんは音の強弱のつけ方などの指導を行った。「普段から良い練習をしていることが、音から伝わった。音楽がやりづらい状況ではあるが、憧れを失わず頑張ってほしい」とエールを送る。
学生指揮者を務める、2年生の古谷宙樹さんは「指揮をとる瞬間の気迫に鳥肌が立った。わずかな時間で仲間の音が格段に良くなった」と目を輝かせた。
また、吹奏楽部顧問の高橋典秀教諭は「大友さん指導のもと出せた音をあすも再現するのは難しい。大切なのは大友さんの思いをつないでいくこと」と語り、今後の活動に期待を寄せた。
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