横浜市内の小中学生が国際平和に対する思いを発信する「よこはま子ども国際平和スピーチコンテスト」の結果が9月9日に市から発表され、小雀小学校6年の小林仁夏さんが審査委員長賞を受賞した。
同コンテストは、2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)に基づき、「国際平和のために、自分がやりたいこと」をテーマに市内小中学生がスピーチする。大会は今年で25回目。昨年はコロナ禍で中止となったが、今年は約5万人の参加者から、各区予選会で小、中学生1人ずつが区代表に選出、8月上旬に本選としてビデオ審査が行われた。最優秀となる市長賞のほか、教育長賞、審査委員長賞が小・中学校から2人ずつ選ばれた。
友人の死が契機
小林さんは「命のバトン」と題した約600字の原稿を作成しスピーチに挑んだ。小学4年生の時、白血病で亡くなった友人の死を機に命について考え、自分に出来る事として、医療用ウィッグのために髪の毛を伸ばし寄付するヘアドネーションの活動に参加。命を大切にすることが世界の平和につながると訴えた。
友人の男の子とは、地域の赤ちゃん教室で知り合って以来の幼馴染みだった。「心の中で(男の子が)応援してくれていると信じてた」と小林さんは振り返る。市長賞を目指していたため受賞を知った時は「悔しかった」と負けず嫌いの性格をにじませるが、母の智美さんは「ここまで来れたことがすごいこと」とねぎらった。また、以前はクラスで一人で過ごすことが多かったが、受賞をきっかけに「友達が話しかけてくれたり自分から話せるようになって、学校が前より楽しくなった」と笑顔を見せる。今は卒業文集作成に向け、夏休みの職業調べ学習で「生命の誕生に携われる」と母から教えられた助産師の仕事に興味を持っているという。
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