横浜市幼稚園協会戸塚支部の支部長に就任した 矢島 昭彦さん 栄区在住 61歳
親子とともに歩む存在へ
○…区内20の幼稚園をまとめる市幼稚園協会戸塚支部の支部長に４月に就任。歴代の支部長らが作り上げてきた、互いを尊重しあう伝統に、自らも「お世話になった」経験から今回支部長を引き受けた。「子どもたちには豊かな自然にも恵まれる戸塚で、のびのびと自分の軸を育ててほしい」という思いのもと、保護者とも連携できる幼稚園を協会全体で目指す。
○…鶴見区出身。大学卒業後は一般企業に就職。数年後、矢島幼稚園の婿養子に入るが当初は「子どもと関わるなんて思わなかった」と振り返る。30歳になるころ、同園の理事として働く高齢の義父母を支えて、地域に必要とされている幼児教育の環境を守っていくことが「自分の役目だ」と考え退職。職員としてバス送迎や行事準備などの仕事を任されるようになる。初日は「ヘトヘトでソファに倒れこんだ」ほど子どものエネルギーに圧倒され、慣れるまでは半年かかったという。
○…義母の後を継ぎ３代目理事長に就任して、10年以上が経つ。経営を担う立場になったものの、今でも日中はなるべく園児と一緒に過ごすようにしている。園児と「おうちごっこ」で遊ぶ際、自分の役として「おじいちゃん」を指定されたときには、「自らのキャリアや年月の流れを感じた」と笑う。
○…趣味は自宅の庭で焚火を眺めながらする晩酌で、「一番の楽しみ」と頬を緩ませる。また自宅では馬・ヤギを各２匹ずつ飼っており、幼稚園に連れていくことも。支部としては、「子どもは本当に地域の宝。だからこそ、育児をする家庭をバックアップしていかなければ」。共働きやコロナなど、子育てに関する悩みを抱える親にも寄り添う場所として、幼稚園が進化していく必要性を強調した。
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