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戸塚区・泉区 人物風土記

公開日:2023.04.06

区内で初の講演会を企画した発達障害などの親子支援団体「横浜なないろの会」代表を務める
林田 亜希子さん
栄区在住 44歳

「ちがうは強い」をまち中に

 ○…「ちがうことは強いこと。一番好きな言葉です」。発達障害など多様な子どもたちへの理解を深め、支援方法などを学ぶ保護者らによる会の代表に今年度就任。5月には初の大規模な無料講演会を特別支援教育の専門家を招き、さくらプラザ・ホールで開催する。対象は子育て中の母親だけではなく地域で見守りたい人など、あらゆる人達。「当事者家族の周囲の人などにも知ってもらい、共生社会へとつなげられれば」と意気込む。

 ○…自身の息子が発達障害児。転勤族の妻として石川県・金沢市へ。これまで思い通りの子育てができず悩んでいたが、ここで出会った幼稚園での教えが「最高に良くて」と対応方法を見直せるように。「靴がうまく履けないなど、できて当たり前と思っていたことを厳しく叱っていた。でもそれは『正しい母親像』の呪縛だった」。年長で診断が下り、小学校からは通常級に在籍しながら特別な指導を受ける「通級」へ。現在は市内高校に通っている。

 ○…息子が小2のときに横浜市に移住。同じ境遇の人達のつながりで同会と出会う。発達支援教育で著名な外部講師・星山麻木教授の学術的根拠のある講義で、これまで意識化されていなかった「人間はありのままでいい。違いが自信と誇りにつながる」ことを初めて実感。以来発達障害をテーマにした映画の自主上映会を企画するなど、地域であらゆる人・社会に向けた”ちがいを知る機会”の創出に携わる。

 ○…幼少期は「いじめっ子でした」とぽつり。その真意は「我が強く寂しがり屋な甘えん坊だった。周囲から認められず他にあたってしまっていた」と悔やむ。将来は「地域で多世代が関わり合える居場所づくりがしたい」。その行動力で今日もまちを駆け回る。

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