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戸塚区・泉区 人物風土記

公開日:2023.11.23

秋葉町や東戸塚周辺で毎月4回、俳句の会「五葉(ごよう)会」を主宰する
藤原(ふじはら) 正男さん
秋葉町在住 84歳

俳句には「愛」込めて

 ○…秋葉中学校コミュニティハウスや東戸塚地域ケアプラザなどで毎月4回、句会を開き講評をしている。選んだ句がケアプラザの広報誌に毎号掲載されるなど、地域に親しまれて18年。現在は50人近い会員が集まる。「プロではないから、良い所を褒めて『ここを少し変えたらもっと良くなる』と指導すると2、3年で良い句を詠むようになる」とコツを明かす。

 ○…横浜市の小学校教諭として38年、学校長まで勤め上げた。定年退職後、秋葉町の民生委員だった5人で立ち上げたのが「五葉会」。俳句の魅力を、芭蕉や一茶の名句をすらすらと挙げて、「17文字の短い言葉の中で、宇宙をも巻き込むような雄大な景色を表現できる」と語る。普段の何気ない会話からも、とある観光地で「女の人が『まあきれい、こんなところに藤の花』って。これで立派な一句が出来ちゃった」と笑う。特に句会でこだわっているのは、「花や木、物を大切にしたり、小動物を思いやったりする心がないと。俳句は『愛』だよ」

 ○…手作りの名刺の裏には「男の井戸端会議」、健康麻雀の会など多種多様の活動がずらり。中でも力を入れるのが創作歌謡を楽しむ「山鳩会」。3年間休止していた活動を来月から再開する予定だ。故郷の山梨で飼っていた山鳩を思って作った曲など、これまで作詞作曲した曲は200を超える。かつてNHKで放送された、アマチュアの曲をプロ歌手が歌う番組『あなたのメロディー』で曲が採用されたこともあったという。

 ○…今は妻と長男家族と暮らし、週3日はデイサービスに通う。「俳句は生きている限り続けたい」と心に決め、仲間で句集を作ろうという話も。「この楽しさは自分だけでなく人にも分かち合って広めていきたい」

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