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公開日:2024.01.25

まさかりが淵市民の森
開園40年迎える
“伝説の滝”など、憩いの場に

  • 名前の由来となる「まさかりが淵」と呼ばれる滝(上)。傾斜緑地は山のよう。

 「まさかりが淵市民の森」(汲沢町・深谷町)が今年、開園40年を迎えた。3つの異なる特徴を持つ6・5haの広大な森は、梅や桜など四季折々の花が楽しめるほか、地域住民の憩いの場所としても愛されている。

 横浜市独自の緑地を保存する制度「市民の森」は、1971年にスタート。土地所有者の協力の下、数を増やしており、23年4月1日時点で区内には5か所、市内に47か所ある。

 「まさかりが淵市民の森」は、1984年10月25日に開園。命名は、森に隣接して流れる宇田川を舞台にした民話に登場する「まさかりが淵」と呼ばれる滝に由来する。

 「木こりの彦八」が川にまさかりを落としてしまったところ、滝つぼの中に「お姫様」がおり、もてなしを受けた--というのがそれだ。確かにうなずけるほど、現在でも厳かな雰囲気と、川のせせらぎ、風の音、鳥のさえずりが耳を打つ静寂があたりを包んでいる。

 森には「コナラ・クヌギなどの樹林」「広場」「花壇や花木・耕作地」など異なる3つの特徴を持つエリアがある。広場では太極拳も行われている。

愛護会の活動

 市民の森の散策路や広場の清掃などを担うのが愛護会だ。「まさかりが淵」の会長によると、地権者10数人で構成。スズメバチを捕獲するための器具設置、ホタルの放流、月1回のゴミ拾い・巡回パトロール、花壇の管理などを実施。メンバーが高齢化しており、愛護会が行っていた箇所の草刈りを、南部公園緑地事務所が現在は対応しているという。

 また、緑化推進活動に取組み、県知事賞を受賞した団体「みどりの学校」のホームであり、住民らには欠かせない活動場所にもなっている。

 「愛護会の高齢化は課題ではあるが、いまの森の状態を温存していきたい」と会長は語る。

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