神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
戸塚区・泉区版 公開:2024年8月15日 エリアトップへ

小説で沖縄の問題提起 「観光以外の側面知って」 戸塚区矢部町・照井裕さん

社会

公開:2024年8月15日

  • X
  • LINE
  • hatena
『復国の大地 第2部』を持つ照井さん
『復国の大地 第2部』を持つ照井さん

 1964年戸塚区矢部町生まれの照井裕さん(60歳)は、小説を通して沖縄の歴史や戦争を語り継いでいるひとりだ。

 照井さんの著書『復国の大地』シリーズ(沖縄タイムス社/全5部予定)は、ボリビアへ移住した沖縄県人が主人公。東京に住んでいる曾孫にあてた手紙を通して、自らの一族と沖縄の歴史・戦争を語り継ぐ書簡体小説だ。

帰郷後の違和感から執筆

 照井さんは大学進学を機に沖縄に移住。また、戦後、沖縄県から大規模な移民があった南米・ボリビアでの生活も経験した。現地の人から多くの体験談や基地問題の話などを聞き、照井さんは「今沖縄で生きる人は、戦争を生き抜いた人や、その体験談を聞いて育った人がほとんど。歴史の上に社会はできている」と実感した。

 一方で、本土の人が考える沖縄は、一大観光地としての認知が圧倒的。照井さんは帰郷してから、現地の人が持つ意識との激しいギャップを感じたという。

 自身が覚えた違和感から、多くの人に沖縄の歴史と戦争について知ってほしいと、10年ほど前から同シリーズの執筆を開始した。「現在の問題は歴史につながっている。この小説が、問題意識を持つきっかけになれば」と思いを語る。

 戸塚区に帰ってきた今も「沖縄の状況は常に新聞などで把握するようにしている」という照井さん。日本にある米軍基地のうち約70%が沖縄県に集中し、県の総面積の約8%を占めていると言われる。環境や騒音の問題、性暴力事件など一般住民への弊害も多くあるという。

 照井さんはこのような現在の沖縄の問題を「そもそも論を考えるとやはり戦争。現在の政治的状況だけで判断してはいけない」と指摘する。

史実もとに丁寧に描く

 歴史書ではなく物語にした理由を、照井さんは「小説であれば素人なりに知識を嚙み砕いて、読者に分かりやすく伝えらえると考えた」と話す。

 今年5月に発刊された第2部では、沖縄であった1944年10月10日の大規模な空襲から、45年4月1日の本島上陸が始まるまでの半年間が描かれている。

 ページの随所には、数々の史料から参照された地図や写真が掲載され、臨場感とリアリティあふれる物語になっている。書籍はAmazonで購入可能。問い合わせは沖縄タイムス社出版部【電話】098・860・3591。

戸塚区・泉区版のローカルニュース最新6

賀詞交換で親睦深める

戸塚区商連

賀詞交換で親睦深める

「積極的なイベント開催を」

2月13日

「米粉」蒸しパンで魅力発信

戸塚区・倉田小学校 こまちカフェが協力

「米粉」蒸しパンで魅力発信

2月13日

中学生へ職業講話

戸塚区内の2社

中学生へ職業講話

キャリア教育の一環で

2月13日

ギョーザ作りに挑む

舞岡小5年1組

ギョーザ作りに挑む

専門店で18日から販売

2月13日

防災・子育て支援に重点

横浜市予算案

防災・子育て支援に重点

2年連続プラス編成

2月13日

泉警察署で武道始式

泉警察署で武道始式

日頃の鍛錬成果を披露

2月13日

平成横浜病院

横浜市の健診・検査

https://yokohamahp.jp/

ウスイホーム戸塚店

横浜市戸塚区戸塚町10 ラピス戸塚1ビル 地下1階 0120-934-106

https://www.usui-home.com/

<PR>

あっとほーむデスク

  • 2月13日0:00更新

  • 1月30日0:00更新

  • 1月16日0:00更新

戸塚区・泉区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

「東方神起」日本デビュー20周年記念企画が横浜市内で

「東方神起」日本デビュー20周年記念企画が横浜市内で

3月1日から9日、限定ステッカープレゼントなど

3月1日~3月9日

戸塚区・泉区版のイベント一覧へ

コラム一覧へ

戸塚区・泉区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2025年2月13日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

X

Facebook