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戸塚区・泉区 コラム

公開日:2025.08.14

セカンドシーズン 連載【8】
介護の「本質」考えてみませんか
「認知症に関して【3】続・認知症のイメージ」

 前回、早期発見・早期受容、そして一日でも早い「望ましいかかわりのある生活」が必要という話で終わりました。これらはどんなことでも必要なことで、私の活動している分野であれば、「認知症」だけでなく「脳卒中」や「脱水」など様々なことでも重要になります(※脳卒中から「血管性認知症」・脱水から「脱水性認知症」があります)。

 若年だから重要なのではなく、年齢に関係なく大切なことです。年齢のフィルターがあることでサインを見逃してしまうことになりやすいのでご注意ください。

 

 認知症と「診断」ができるのは医師だけですが、実際の症状などから「疑う」こと自体は誰がしても問題はありません。ですので、あれ?と気づいた・感じたことは大切で、知識のある専門職に相談されることをお勧めいたします。そのことで早期発見につながり、その後、望ましいかかわりができることで「生活=命」を守る事に繋がっていくことは間違いありません。

 しかし、ここで問題になるのが認知症のイメージと専門職のかかわり方のイメージです。イメージから、誤解や偏見・思い込みが先行し、「認知症を発症していることを隠した生活」になってしまうケースは少なくありません。

 若年の方で認知症を発症される確率は高齢の方に比べれば少ないですが、発症した際に「自分じゃなくなる」「家族が心配し、迷惑をかける」「周囲の方の態度が変わる」「働けなくなる」など、不安しかない情報が多いのが現状です。そして誰にも言えず「常に不安と不快(焦り)を抱えた生活」となってしまいます。認知症の進行にはこの「不安と不快(焦り)」が大きく関係しています。

 さらに、内に籠っての生活となることで絶望感を感じてしまい、精神的に追い込まれていってしまう人が多いように感じます。

 「自分じゃなくなる」などの認知症のイメージは、認知症を発症していない周りの方々が作り上げているものだと思っています。こんなことを書いていると「当事者でもないのに」と言われるかもしれませんが、介護事業所を起業して14年、介護業界では24年間、これまでのかかわり方に疑問を持ち学び続けてきました。

 その中で、「本人さん目線での生活」から皆で負のイメージを変えていくことが早急に必要になっている時代だと感じています。

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