大道小学校 戦中の開校から70年 記念式典盛大に
大道小学校の開校70周年を祝う記念式典が10月5日に行われた。
富岡正雄校長は式で、創立50年の当時、学校裏のトンボ池や校内の歴史資料館を地域と学校が協力して作ったことに触れ、「これ以降、自然環境や歴史環境を生かした教育を重視するスタイルが続いている」と話した。また「今後もさらによい学校となるよう努力していく」と宣言した。
また式典後、児童が司会を務める祝賀会が行われた。大道中学校の吹奏楽部とバトン部による発表や『大道っ子マーチ』を作曲した旧職員の野村進さんと卒業生でヴァイオリニストの松本有希子さんによるミニコンサートがあった。式の最後には児童から大道中と野村さん、松本さんに花束が渡された。
戦中に開校
同校は「大道国民学校」として1944年に開校した。当時は太平洋戦争の真っただなか。追浜飛行場への勤務者や海軍関係者の住宅が六浦地区で増加。六浦国民学校への全児童通学が不可能と判断され増設された。
市内にあった桜岡青年学校、愛隣小学校の校舎を解体し移築された同校は、4月の入学式の時点で未完成。六浦国民学校から転校してきた児童らは、窓ガラスもない中で授業を行っていた。食糧不足のため、4年生以上の児童がどんぐり、ゆり、くず根の採集などをした時期もあった。
戦後の47年、大道小学校と名称を変更。朝比奈や六浦の宅地開発で校区に人口が急増し、一時は約2000人が通った。75年に朝比奈小学校、78年に高舟台小学校、91年に六浦南小学校が開校し、生徒数は減少。現在は約300人の児童が登校している。
近年は学校裏に井戸と「トンボ池」を作ったほか、校内資料館の整備をするなど、校内に大道の昔の姿を作る「ふるさと大道村」プロジェクトを進めている。卒業生による昔話の伝承「大道よもやま話」、侍従川清掃など、地域の人との関わりに重きを置いた教育を継続している。
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