横浜市立大学の病院ボランティアグループの学生が同大学附属市民総合医療センター(以下センター病院/南区浦舟町)の患者と一緒に作成した折り紙のモザイクアートがこのほど完成した。現在、センター病院の本館入口と同大学金沢八景キャンパス(金沢区瀬戸)に飾られている。
病院ボランティアグループが立ち上がったのは、2020年夏。同大ボランティア支援室が、コロナ禍でもできる病院ボランティア活動を呼びかけ、学生有志が集った。当初はオンラインイベントなどの案もあったが、病室のWi―Fi状況が悪いなどの理由で断念。アナログでできる活動として、21年6月から「折り紙プロジェクト」を始動させた。
グループを統括する山中百合さん(医学科5年)は、「ただ折るだけではなく、その先にフォトモザイクアートというゴールを設定すれば、参加した人が貢献できた感覚を持ってくれるのではと期待した」と話す。グループ立ち上げ当初は一ケタだったメンバーも25人に増えた。
2千個を回収
センター病院の患者に配るため、案内書、折り方説明書、アンケート、折り紙6枚をセットにしたキットを700セット以上用意。「ご自由にお取りください」と書いた配布箱を院内に13ある病棟デイルームと金沢八景キャンパスの2カ所に設置した。4カ月半で集まった折り紙は約2000個。会計を担当した淺香柚月さん(国際マネジメント研究科修士1年)は「社会科学の面から医療に貢献したいと思っていたので、嬉しかった」と話す。集まった折り紙は一つひとつ写真に撮り、同大学のキャラクター「ヨッチー」を描いたフォトモザイクアートを完成させた。
「励ます側 嬉しい」
参加者のアンケートでは、「入院中は長く暇を持て余していたので、とても楽しく取り組むことができた」「ふだん看ていただく側の患者が、誰かの励ましになれれば嬉しい」などの感想が寄せられた。2人は「寄せられた意見や提案を生かして、今後の活動につなげていきたい」と話した。
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