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中区・西区・南区 人物風土記

公開日:2017.07.06

県洋菓子協会主催の作品展に毎年入賞し、今年は県議会議長賞に輝いた
湯澤 昇平さん
中区在勤 37歳

好きだからこその向上心

 ○…光沢のある真っ赤なリンゴが縦一列に積み上げられ、その周りを透き通るような深緑の葉が包み込む。中央には植物の息吹を感じさせる、ピンと張った細長い葉が同心円状に広がる―。クリスマスの飾りを思わせる、赤と緑のコントラストが鮮やかなオブジェ。高さ約60cmのそれは、自身の腕一本で作り上げたアメ細工。冷えたアメが固まる瞬間に成形する技術は、熟練の経験がなせる業だ。

 ○…作品は、県洋菓子協会作品展で芸術的な作品をアメ細工で作る「ピエス・アーティスティックの部」で第一等の会長賞に。作品展全体でも県議会議長賞に輝いた。昨年は金賞、一昨年は会長賞と、毎年高評価を獲得し続けている。コンクールで大事なのは、作品を生み出すアイデア性。「コンクールが近づくと、24時間ずっとアイデアを考えている」。情報のインプットも忘れず、全国何百軒もの洋菓子店を訪れる。月に20個は他店のケーキを食べ歩く熱心さに驚いていると「好きだからやっていることなんで。勉強しなきゃと思ってやっていたら、続かないと思いますよ」と。好きだからこその向上心が、ゆるぎない技術の裏付けだ。

 ○…綾瀬市出身。学生時代の夢は「サッカー選手」。180cmを超える長身FWとしてプロをめざしたが夢叶わず。「実力があれば年齢は関係ない仕事に就きたかった」と思い浮かんだのが、好きだった甘いものに携わる仕事。銀座での修業を経て、7年前に山手の「えの木てい」へ。今はパティシエ4人のリーダーとなるシェフパティシエを務め、メニューの考案などを一手に引き受ける。

 ○…県のコンクールへの出場は今回で後進に道を譲り、以降は全国大会での入賞をめざす。もうひとつ、秋には念願の独立を果たし、自宅のある大倉山に店を出す。自宅近くの出店を決めたのは、3人の子どもと妻との時間を大切にしたいから。良きパパの顔を、ふとのぞかせた。

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