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公開日:2017.11.23

『パタリロ!』に育てられた
"魔夜(まや)の娘"漫画家デビュー
中区在住 山田マリエさん

  • 「まずは書籍化を目標に頑張ります」と山田さん

  • 娘の視点で描かれる大御所漫画家の素顔も明らかに

 中区在住の山田マリエさん(30)が、このほどコミックエッセイのサイト「コココミ」で漫画家デビューを果たした。『魔夜の娘はお腐り申しあげて』という作品タイトルで、ピンとくる人もいるかもしれないが、山田さんの父は、ギャグ漫画『パタリロ!』や最近では30年前の作品が異例のヒットとなった『翔(と)んで埼玉』などで知られる大御所漫画家の魔夜峰央(まやみねお)さん。今までは娘として、父の漫画の広報兼マネージャー、時々アシスタントを務めていたが、今年の2月、父のコミックに自身の描き下ろし漫画が掲載されたことが、漫画家デビューにつながった。



 同作は「腐女子(ふじょし)※」である自身の趣味や、一風変わった仲良し家族の日常を赤裸々に描いているエッセイ四コマ漫画だ。「最初は自分の趣味をさらけ出すことに抵抗があったけど、父のファンにも楽しんでもらえるような作品が描ければ」と意気込む。



「父はとんでもない人」



 「なんか面白い」と感じ、字も読めない3歳頃から『パタリロ!』を愛読していたという幼少期。高校は音楽家バレエコースを卒業し、今は母親が営むバレエ教室の助教を務めている。漫画は趣味では描いていたが、父に教わることもなく完全に独学。立野小学校の卒業式の中で「漫画家になります」と宣言した記憶はあるものの、「まさか本当になってしまうとは」と自身も驚く。



 同じ漫画家になってみて初めて分かったのが、「父・魔夜峰央のすごさ」。細かい描写や次々と湧き出るネタなど「神というとちょっと違うけれど…魔王?いい意味で人間じゃない」。そんな父は、娘の漫画は全く読んでいないようだが、自分の漫画の中で、山田さんのデビューを宣伝するなど、娘のことを陰ながら応援している様子。「父は昔から直接言わずに漫画を通じて伝えるんですよ」と山田さん。これからは、親子2代での活躍が期待される。



 8月末からスタートした連載は現在隔週掲載になり、5作目まで公開中。【コココミ】https://estar.jp/_comic_view?w=24771020で無料で見ることができる。



※腐女子…「BL」(ボーイズラブと呼ばれる男性同士の恋愛を扱った漫画や小説)を好む女性を指す。父・魔夜さんは、BLの走りといわれる

 

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