2月に行われた第10回埼玉県空手道選手権大会で、新極真会木元道場の神奈川東横浜支部に所属する舘香奈多さん(12)=中区仲尾台=が小学6年生女子組手の部で優勝を飾った。
関東近県の新極真会支部などに通う未就学児から50代まで総勢約550人が参加。型と組手の部で、年齢や階級別にトーナメント形式で試合を行った。
小学6年生の女子組手には7人がエントリー。60秒の試合を2度行い、一本や技ありの数で勝敗を競った。
舘さんは全ての試合で延長戦にもつれ込む接戦が続き、「体力的にはきつかったけれど、出るからには優勝したかったので最後まで動きを止めずに戦えた」と振り返る。
初戦は緊張から力みが生まれてペースを乱したが、延長戦で得意の上段が決まって3対0の判定勝ち。準決勝も、接近戦を好む相手と間合いを保ちながら手数で勝った。
決勝では相手の強烈な前蹴りにひるむ場面もあったが、「打ち合いになったときは膝蹴りをうまく使いながら、相手が逃げてもくっついて戦うことができた」と、疲れのピークを感じさせない躍動的な試合を展開し勝利。卒業を控えて臨んだ大会で、中学校でも続けるという空手生活に弾みをつけた。
5歳から稽古
姉と兄が空手を習っていた姿を見て、5歳のときに始めた。
自分自身の努力が結果に結びつくことが楽しいといい、週に2日から4日、同道場で稽古に精を出す。拳にはミット打ちでタコができ、習っているピアノの講師に驚かれたことも。同級生と遊ぶ時間欲しさに空手から遠ざかりたいと思う時期もあったが、「やっぱり自分には空手がないとだめだなって」。
技術の向上だけでなく、空手は心の成長にもつながっている。
母親の由美さんは「内気な性格でしたが、空手を始めてからは自分の意見がしっかりと言えるようになった。友だちがからかわれていたらしっかり注意できる、そんな優しさも空手のおかげかもしれません」と目を細める。
男子に比べて競技者が少ないため、中学生の大会では上級生との試合も増える。「他の支部にすごく強い上級生がいるので、(対戦するときは)勝てなくてもいいから打ち合って後悔のない試合をしたい」と意欲的だ。
師範の木元正資さんは「攻撃に優れ、積極的な戦い方が彼女の持ち味。高校生になれば全国でも戦える選手になれる」と期待を寄せた。
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