野毛大道芸のアートディレクターを務める 森 直実さん 南区南太田出身 76歳
「全部野毛で教わった」
○…50回を迎える野毛大道芸の創成期から携わり、アートディレクターとして記録写真やポスター制作を手がける。飲み屋で声をかけられて写真を撮りに行ったのがきっかけだったが「ヨーロッパ留学中に街で見た大道芸の風景そのまま」とすぐに魅了された。「小さな町が行うイベントでこれだけレベルの高い大道芸人を集められるのはすごいこと。世界的アーティストの芸が野毛で見られるんです」
○…元横浜市立中学校の美術教師。幼い頃から休日に父と山手や横浜港をスケッチして回り、自然と描くように。カメラは独学でスケッチのために始めた。偶然展覧会で話した人物が20世紀を代表する写真家のアンドレ・ケルテスだったというエピソードも。生徒は褒めて伸ばしたが自分には厳しいようで「欠点ばかり見えてしまって。個展では冷や汗が出ます」
○…野毛坂を上ったところにある老松中出身。「朝から楽しそうに飲む人たちを見て、自分も大人になったらここで飲もうと思った」。ホームと決めた野毛で飲んで早56年。「4千万円は使っているはず」と笑う。還暦前から健康のため徐々にペースを減らしてきたがそれでも2、3日に一度は店主が切盛りする馴染みの店へ。「酒の飲み方や酒場のマナー、生き方も全部ここで教わった。『野毛大学』なんてよく言ったものです。最近は若いオーナーが頑張っている店もあって嬉しいよね」と目を細める。
○…町おこしを目的に始まった大道芸も、近年の活気溢れる野毛を見るにつけ「一つの役割は終わったかな」とぽつり。そんな時代の変化を感じつつ「大好きなまちを盛り上げたい」という思いは今も変わらない。半世紀以上過ごした野毛を、これからも温かい眼差しで見守り続けていく。
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