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公開日:2025.06.19

一本松まちづくり協議会
国交省から表彰
防災の取り組みで評価

  • 防災施設が整備された公園と協議会の役員

 西区の「一本松まちづくり協議会」はこのほど、国土交通省が創設した、魅力あるまちづくりの推進への功績を残した個人・団体を表彰する「まちづくりアワード〈功労部門〉」を受賞した。防災活動の拠点となる「西戸部羽沢西部公園」の開園など、住民主体で取り組んできた防災まちづくりへの活動が評価された。

 西戸部町は、高低差のある地形に木造住宅が密集し、住民が一時避難できる場所が少ないという防災面での課題を抱えていた。そこで、2006年に同協議会を発足させ、「自分たちのまちは自分たちで知る」を指針に活動を開始した。協議会のメンバー自ら道幅や階段の傾斜を実測する「まち歩き」を行い、防災マップを作成した。また、専門家の知見を聞きながら、井戸の整備や道路の拡幅、掲示板の設置など、地道な取り組みを続けてきた。

 活動の集大成となったのが、旧国家公務員宿舎跡地を整備した防災公園だ。宿舎廃止の話を聞き、同協議会と羽沢西部自治会が09年度、市長宛に公園広場設置要望書を提出。用地の取得や新設道路工事を経て、要望書提出から15年が経った昨年3月、開園に至った。

 公園内には、災害時の拠点となる防災パーゴラやマンホールトイレが整備され、「いっとき避難所」となる。

 同協議会の初代会長・米岡美智枝さんは「公園開設は約20年の活動の集大成。災害時は顔見知りがいて安心できる避難場所の機能を果たしてくれると嬉しい」と話す。

 川島明弘会長は「公園の維持管理や活動の引継ぎが今後の課題」と述べる。昨年5月には公園で地域の中高生が企画した防災イベントを行った。今後も多世代の住民を巻き込み、災害時の行動や日頃の備えについて考えるきっかけを作り、防災に強いまちづくりを進めていく。

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