南区の高齢女性の8割が震災発生時にできそうなこととして「近所への声かけ」をあげていることが分かった。フォーラム南太田が南区老人クラブ連合会の女性に行った調査で明らかになったもの。ほかにも、半数近くが炊き出しに協力できるとしており、東日本大震災を経験し、地域に関わる意識が高まっていることが浮き彫りになった。
フォーラム南太田では東日本大震災を受け、3月11日の実際の行動や女性の視点で見た地域の課題、災害時にどのような力が発揮されるかを調査した。主に60歳以上の人が加入する南区老人クラブ連合会に協力を依頼し、8月から9月中旬にかけて、同クラブの892人から回答を得た。
震災発生時にできそうなことには、8割が「近所への声かけ」をあげ、以下「炊き出しへの協力」や「クラブ会員の安否確認」「話し相手になる」と人に接する内容が上位を占めた。
東日本大震災の際、どのように助けられたかについては「声をかけてもらった」と「安否を確認してもらった」が3割を超えた。声かけや安否確認は「できそうなこと」でも上位で、自分がされて助かったことを相手にもしてあげたいという意識が感じられる。
今後、大震災が発生した際の不安は「家の倒壊」が7割近くで「火災の発生」が続き、古い木造住宅が多い南区の特性を反映する結果となった。
調査に協力した同クラブ連合会女性部長の木下弥栄子さんは「炊き出しなど、自分たちに何ができるかを再発見する機会になった」と話している。
フォーラム南太田では、これらの結果を参考に、女性の防災力を生かし、どのような事業ができるかを考える検討会を発足。行政関係者などを交えた初会合を10月7日に行った。
16日に調査報告
今回の「災害時におけるシニア女性の行動と意識に関する調査」の報告や災害と女性の力について考える講演会が10月16日(日)午後1時からフォーラム南太田で行われる。南区在住の作家・山崎洋子さんの講演や被災地でボランティア活動を行った女性らのリレートークを実施。同日はフォーラム南太田まつりが開催されており、神奈川の野菜販売やオカリナの演奏なども行われる。問い合わせはフォーラム南太田【電話】045・714・5911へ。
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