南吉田町を中心に活動してきた市民団体「お三の宮通りまちづくり委員会」(中谷寛会長)の地域整備計画が2月4日、市の「ヨコハマ市民まち普請事業」に採択された。同委員会は日枝神社周辺を宮通りにふさわしい雰囲気にするための活動を続けており、4月からは同事業の助成金で地域内に道しるべや案内板を設置していく予定だ。
地域のごみ、交通問題に対応することやまちの魅力向上を目指し、2008年9月、南吉田町町内会の役員が中心となり、同委員会を結成した。当初はごみ集積所をきれいにし、桜やツツジを植えてきた。
さらに、秋の例大祭が市内外で有名な日枝神社を中心としたこの地域に多くの人に足を運んでもらおうと考えた。神社につながる通りを宮前の雰囲気が感じられるようにすることを計画。まちづくりの専門家からのアドバイスを受けながら、歴史・文化を紹介する案内板の設置などを行ってきた。昨年は、地域を知ってもらうためにキャラクター「おさんちゃん」などを制作し、店の歴史を紹介したカードを店頭に掲げる活動も展開。秋からは月1回、町内会館を利用してコンサートを開くなど、少しずつまちづくりを進めてきた。
案内板など設置へ
同委員会では、石のモニュメント設置や案内板の増設へ向けて資金を得ようと、昨年度も「まち普請」に応募したが落選。今年度はすでに行ってきた活動が評価されたこともあり、採択され、一年越しの努力が実った。これにより、最大で500万円の助成を市から受けられる。
4月から工事が始まり、9月の日枝神社例大祭前に終了する予定。完成すれば、伊勢佐木町に接する南吉田町1丁目から日枝神社に近い5丁目まで、モニュメントや案内板が並ぶ。
新田完成350周年を意識
同委員会で活動するのは約30人。南吉田町以外の住民や今までの町内会活動では見られなかった人の参加もあったという。中谷会長は「地域には当初、委員会の活動に否定的な人もいたが、今ではそれもなくなった」と、地域に浸透してきた。今後はお三の宮地区のほかの町内会にも呼びかけ、協力を得ていく方針だ。
中谷会長は「今後も歴史や文化を紹介していく。吉田新田の完成から350周年となる5年後の2017年を目指し、日枝神社を中心にこの地域を回遊してもらえるようにしたい」と話し、今回のまち普請採択を契機に、さらにまちづくりを進めたいとしていた。
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