激励会で林市長（右）から記念品を受け取る加藤さん
通町在住の加藤有希さん（38）が８月29日から始まったロンドンパラリンピックの陸上競技２種目に出場する。２００４年のアテネ、08年北京に続き、３大会連続出場。アテネ以来、２大会ぶりとなるメダルを目指す。
２大会ぶりのメダル狙う
加藤さんは先天性脳性まひで、手足の機能障害や言語障害がある。日中は東京の日立化成工業に勤める。
子どものころから足が速かったことから21歳で陸上に取り組み始める。 １９９８年の障害者国体に出場してから力を付けていった。パラリンピックを意識し、２０００年のシドニー大会を目指したが、代表決定レースで平凡な記録に終わり、そこからはさらに厳しい練習を重ねた。
新横浜にある障害者スポーツ施設「横浜ラポール」で連日のように練習し、04年のアテネ大会で初のパラリンピック出場を果たした。
１００ｍで銅メダル、２００ｍで４位に入った。続く北京大会では１００ｍが３位にわずか１００分の２秒差の４位、２００ｍも６位に終わり、いずれもアテネより順位を落とした。しかし、１００ｍでは大雨の悪条件の中、自己ベストを記録し、集中力を発揮した。
ロンドン大会では、これまでの決勝のみ１レースの方式から予選・決勝の２レース制となった。加藤さんは「まずは決勝に進むことが目標」という。
｢勇気与える走りを｣
３度目のパラリンピック出場を前に17日に横浜市役所で行われた市内選手の激励会では、７人の選手・役員を代表し、加藤さんが林文子市長から記念のバッグを受け取った。
加藤さんは「今までの経験を生かし、自分の力を最大限発揮したい。自分の走りを見ている人に勇気を与えられれば」と話していた。
ロンドン大会には日本から17競技に１３５人が出場予定。加藤さんが出場する陸上２００ｍは９月１日、１００ｍが８日（日本時間）に予選が行われる。
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