市立永田台小学校(住田昌治校長)の5年生が7月15日、同校のスクールゾーン対策協議会に参加し、通学路にある危険な場所や改善策を発表した。子どもの事故防止対策を話し合う同協議会に児童が参加するのは極めて異例。
同協議会は、PTAや町内会関係者に区役所、土木事務所、警察署の関係者などが加わり、学区内の道路や通学路の交通規制、安全対策を検討するもので、小学校ごとに設けられている。
5年生は昨年の4年次に総合学習の時間で地域の安全について学んだ。授業の中で通学路を歩き、自動車がスピードを出して走っている場所や横断歩道がなく、危険と感じる場所をチェック。同時に警察署員からも話を聞き、改善策も考えた。すでに危険な場所などはマップにまとめ、校内で発表していたが、授業の中で存在を知った同協議会に対し、安全確保について要望を出すことを考えた。
危険個所を指摘
同協議会では、代表の児童5人が地域別に気になる場所や改善策を発表。南永田団地そばの「四ツ信」と呼ばれる交差点は、横断歩道の青信号の時間が短く、斜め方向に渡れないため、2カ所の横断歩道を一度に渡り切れない児童や高齢者が多くいることを指摘。青信号の時間を長くしたり、斜め横断を可能にしてはどうかと提案した。ほかにも計13カ所について、「ガードレールを付ける」「運転手に注意を呼びかける看板を付ける」などの改善策を出した。これに対し、警察や土木事務所は設置基準に満たないことなどを説明し、児童の要望にすぐに応えられないことを説明。それでも委員からは「大人でも気が付かないポイントを指摘してくれた」など、児童の発表を評価する声が出た。
「自分が気を付ける」
発表した児童からは「大人ばかりで緊張したが、意見を聞いてくれて嬉しかった」との声が出た。金城愛莉さんは「信号やガードレールがすぐに付けられないことが分かったので、自分たちが歩く時や自転車に乗る時に注意したい」と、この取り組みによって意識を新たにしたという。
南区役所によると、区内の同協議会で児童が意見発表をした例はほかにないという。住田校長は「子どもが地域や保護者に交通安全について伝えることが大切」と話し、今後も児童が地域の課題に取り組み、社会参画の意識を持てるようにしたいとしていた。
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