マイナンバー制度のための通知カードが南区内で12月初旬まで郵送されたが、受取人不在などで、全世帯の１割以上にあたる約１万２千通が区役所に返送されていることが分かった。

　国民に12桁の番号を知らせるための通知カードは、転送不可の簡易書留で住民票の住所に配達される。南区内では11月17日から10万５３６８世帯に発送を開始。12月４日までに配達が完了した。不在などで受け取れなかった場合は、郵便局が保管する１週間以内に再配達依頼などの手続きが必要だが、期限が過ぎると区役所に返送される。

　南区役所戸籍課によると、14日時点で、戻された通知カードは１万２４７３通。集計中のため、今後も増える見込みだ。

はがきで案内開始

　返送された通知カードは区役所が保管する。交付準備が整った時点で区から各世帯主宛にはがきで案内され、区役所窓口で本人確認を行った後に交付される。南区は案内はがきの発送を16日から始めた。同課は「返送が１割を超えたのは予想以上だった」と対応に追われている。また、すでに通知カードを受け取った人に対しては「カードをなくさないように、しっかり管理してほしい」と呼びかける。

番号カードは１月から

　希望者には公的な身分証明書にもなる「個人番号カード」が交付される。通知カードとともに配布された申請書を郵送すると、来年１月以降に区役所から通知書が届き、交付窓口で番号カードを受け取る。

　受け取りは事前予約制。南区では現区庁舎で区役所業務が行われる２月５日までは南公会堂、８日以降は新区庁舎が交付窓口となる。受け取るには、本人確認が必要で、複数種類の暗証番号の設定が求められる。市は「最低でも１人10分はかかる」としている。同課は「どれだけの人が個人番号カードの交付を受けるか予測しづらい」という。

　マイナンバーに関する問い合わせは市マイナンバー制度コールセンター【電話】０５７０・０４５・５０６（午前９時から午後５時、日曜、祝日、年末年始を除く）。